集中山行 上越・朝日岳
その四 矢木沢本流
鈴木 章子

山行日 1991年9月22日~23日
メンバー (L)鈴木(章)、荒川、斎藤

 登山大系によると(地図と沢の名前がかなりちがう)
「技術的にむずかしい所はなく、源流水系遡行の為のトレーニングによい沢である。稜線に出る所はやぶも少なく、草原状より池塘のある檜倉山頂に出る変化の大きな沢である。」
 本当にそうかしら。ジロウジ沢分岐までは、何の変化もない沢。但し、雨上がりのため水量は多く、寒い日だった、22日は。西メーグリ沢を過ぎる所まで登山道があり、ここで沢に入る。前日出発している明さん、牧野さんに会えない。大して捜さなかった事、無線機を渡さなかった事が原因。これは全て、私の責任。
 ジロウジ沢で植村パーティーと別れる。(朝日岳には行かないね、私、判っているの) ジロウジ沢分岐から、いくつもの滝をこえる。全て直登は無理。イヤ気がさした頃に二俣に出る。どちらも立派な滝を持っている。最初にコボラ沢(左)に入谷、すぐに赤羽沢(右)に変更。それからは、行けども行けども釜を持った滝ばかり。滝の高さは高くても15メートルくらいで、二段、三段と続く。直登出来る滝は一つもなく(寒さと水量のせいもある)高巻きばかりでイヤになった頃、出ました、巾50センチくらい、高さはそれぞれ5メートルの二段の滝(恐らくこれが最後の滝では?)。左のガレ場を登って高巻にと思うけれど、今一歩足が出ない。「元気な時なら行ってしまう」と思いながら、3人で相談の結果ヤブ漕ぎに入る。途中で植村パーティー撤退の無線が入る。でも、もう帰れないね、私たち!
 3時間ほどヤブを漕いだ後、わずかな平原に出る。時刻は5時。雨も降ってきたし、寒いからここで幕にしようよ! 勝部さんに借りたツェルト、植村さんから借りたEPI、食料だけはたくさん有るのに、水もたくさん上げたのに、火が使えないからほとんどいらない。ツェルトだって2人用、3人で居るだけでも窮届。さみしいね。トイレに行くのも面倒くさい。普段なら叱られるのに、テントの周りでついやってしまう。帰れるかしら。皆に会いたいね。会わなきゃいけないね、集中だもの。
 翌日、 1時間半寝坊したけれど、外は雨。今月本当に雨が多いね。3人でミートスパゲティを食べて出かける。又、ヤブ漕ぎからスタート。登山道に出てもつかの間、ヤブと視界の悪さで道が判らなくなってしまう。苦戦の連続。大鳥帽子山に着いた時はうれしかった。だってここから道はバッチリ! ジャンクションピークに着いた時は、もっとうれしかった。やっとお日様が、青空が、そして朝日岳のピークが見えたのです。遠視のこの目で田原さんと菅原さんが見えた時、本当にうれしかった。
 朝日岳山頂で、笠ヶ岳小屋で私たちを待っていてくれた人たち、会えなかったけど明さん、牧野さん、ありがとうございました。集中っていいですね。そして三峰の仲間って!

 追伸
 もう一度この沢行きたいのです。誰か付合ってくれませんか? 下山ルートは考えます。

コースタイム
22日 林道6:35→西メーグリ沢出合8:30→ジロウジ沢9:30→二俣11:35→沢と別れる14:30→幕場17:00
23日 幕場7:30→大鳥帽子山10:40→ジャンクションピーク12:10→朝日岳12:35

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