集中山行 上越・朝日岳
その六 矢木沢先発隊、宝川より一般道を登る
牧野 美恵子

山行日 1991年9月21日~23日
メンバー (L)佐藤(明)、牧野

 岩魚の刺身が食べられると言うことをただただ信じて矢木沢先発隊のリーダー佐藤明氏に便乗したのが、事の発端であった。
 9月20日(金)の越後湯沢行最終にて湯檜曽駅まで行き、駅舎にて仮眠。待合室には座布団が何枚もあり、それらを利用し快適に眠れた。
 翌9月21日、8時予約タクシーにて矢木沢ダム手前まで入る。今日は矢木沢本流の途中の東メーグリ沢までなので、左岸の踏み跡を行く。途中何種類かのきのこを見つけ、その度に明氏持参のきのこの本とにらめっこをするが、きくらげ以外は食用と断定することは難しく、 結局捨てることとなった。そうこうしているうちに対岸に東メーグリ沢と覚しき沢が流入している地点まで来た。左岸の踏み跡はまだ先へ続いている。ルート図によると、東メーグリ沢流入地より少し下流にて踏み跡が一度右岸に渡渉し合流地付近で再度左岸に渡るようになっていた。しかし私達は渡渉点を見い出せないでいた。多分先日来の雨で増水したためであろうと推測した。
 踏み跡より30mほど下降し、東メーグリ沢流入点の対岸に幕営。さっそくはりきって今晩のおかずの調達に出かける。矢木沢本流自体は魚影はあまり無いらしいが、この東メーグリ沢は支流の中でも一番魚影が濃いとガイドブックに記されており、どんだけ釣れるか楽しみだ。また明氏が釣道具を私の分まで用意して下さったことに感謝。明氏が釣れたら私も釣ってみようと思っていたが、なかなか手ごたえが無いようだ。あちこちと場所を変え、上流の魚止の滝も確認しながら釣り糸を垂れていたが、エサも全然取られない。時間を変えて再度アタックするが、やはり手ごたえ無し。先生格の明氏が釣れないのに私がやってみても、結果は歴然としていた。残念!! 夕食は岩魚のお刺身の代りに、もしやと思って明氏が用意されたさんまのみりん干しがプラスされました。川の音を聞きながら海の魚もなかなか美味でしたよ。
 翌9月22日、6時起床、8時頃章子リーダー率いる後発隊と合流予定。7時半頃より河原に出て待つ。8時、8時半、9時になった。後発隊に何か事故でも起きたのではと心配になる。10時になった。後発隊は共同装備の食料とザイルしか持っていないので、もし予定通り入谷していれば絶対に我々を探すはずだと思っていた。明氏が共同のテント、バーナー、コッフェルを持って来ていた。私達は食料不足なのでこのまま矢木沢続行はできない。11時まで待ち、河原にメモを残し一度矢木沢ダム手前まで戻る。林道では昔山屋、現在きのこ採りをしている方の車に拾っていただき、宝川温泉入口まで乗せていただく。ここで留守隊の播磨氏に連絡する。矢木沢隊よリルート、日時等の変更の連絡は受けていないと判明。章子パーティーと合流できなかったので明日9月23日宝川より一般ルー卜にて朝日に登る旨連絡。
 私は宝川温泉はパス。明氏は特別フリーパスにて一浴してきた。温泉より15分位歩いた道端にて幕営。明氏ここでも釣り糸を垂れるが獲物は0。残念。
 翌朝は予定時刻より30分寝過ごしてしまったため、出発も30分遅れの5時50分となった。行動食、行動酒、水、バーナーだけをひとつのザックに入れ、明氏に担いでいただき足早に歩き出す。私は小走りにしないと明氏と歩調が合わない。林道終点より私がザックを担いだが、渡渉の際足が滑り、全身ずぶぬれとなる。明氏より引き返すかというやさしい言葉もかかったが、集中山行なのであえてその言葉には甘んじることができなかった。 1550m付近で空腹になったので10分程一本取った。集合予定が10時なので何とか間に合わそうと努力したが、頂上には10分遅れで着いた。10時を過ぎると皆下山してしまうかしら等と懸念しながら登った。会長を始めいろいろな顔ぶれが揃っていて嬉しくもあり、なつかしくもあるような気がした。その直後章子隊との交信が始まった。シーバーの向こうからは息も絶え絶えの章子リーダーの声が聞こえた。彼女がこんな苦労をしているのなら相当な薮漕ぎに違いないと思い、昨日合流できなかったことにホッとしてしまった。章子リーダーごめんなさい。
 明氏と私はテント撤収(?)の為、章子パーティの到着を待たずに一足先に草紅葉の美しい朝日岳を後にし、 土合に向かって下山した。

<コースタイム>
21日 湯檜曽駅8:00(タクシー)→矢木沢ダム手前8:35~50→東メーグリ沢出合11:40
22日 東メーグリ沢11:00→矢木沢ダム手前12:00~30→宝川入口14:00~10→宝川温泉14:30~15:00→幕営15:15
23日 幕場5:50→林業試験場6:25~30→林道終点7:05~10→広河原8:05~30→1550m付近9:30~40→朝日岳10:10~11:30→笠ヶ岳避難小屋12:07~10→白毛門13:00~20→一本14:05~10→車道14:45

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