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栃木太平山ハイキング
宮坂 和秀

山行日 1962年2月25日
メンバー (L)宮坂、川口、諏訪、藤野、浦島、渋川

 先ずこんなのんびりしたハイキングはあまりなかろう。浅草駅を7時20分の鬼怒川行き準快速で出発する。ホームの反対側に停車しているロマンスカーに比べると、こちらの準快速の車両の見すぼらしさには呆れる。
 栃木に着いて予定に従い太平口までバスをと思ったが、時間があるようだ。ふと見ると太平公園行のバスが日曜に限り出るので(太平公園が何処であるか判らなかったが)乗ることにした。バスは錦着山から後山のゴルフ場の方を回って登って行き太平山神社に着いた。この付近を太平公園と呼ぶらしい。春の桜の時分には賑わう所だそうである。
 太平山神社はなかなか立派な神社である。その境内には足尾山神社という小さな祠もあり、金(かね)の草鞋が奉納されていた。健脚にあやかるよう懇ろに祈願をした上、裏手から登り始める。10分あまりで太平山の頂上だが淋しい山だ。尾根伝いに次の峰が浅間神社を祀った大館山である。
 大中寺乗越から30分ばかりで一登りすると、このコースでの最高点である晃石山(419m 一等三角点)となる。展望台も作られてあるが、一等三角点と言っても補点であろう。
 焚き火などをして大休止。こうでもしないと時間が余って困るからね。可愛らしい名前の桜坂も過ぎて再び登りとなる。これが馬不入山(マイラズヤマ)であるが、参らずとは言うものの相当参った人もいたようだ。馬不入からは南部の展望が良い。真南に見える岩のゴツゴツと見える山がこれから向かう岩舟山である。
 一つ二つ小峰を越えて岩舟山に着く。ここは岩舟石を産するので山の周囲は採石場と化して発破の音が時折聞こえてくる。
 岩舟観音(三重の塔がある)を参拝して岩舟駅の脇を通り駒場からバスで東武の静和駅へ。電車は出た後とて小1時間待たされたのは残念だった。

〈コースタイム〉
東武浅草駅(7:20) → 栃木駅(8:55~9:10) → 太平山神社(9:40) → 太平山(9:50) → 大館山(10:00) → 大中寺乗越(10:20~10:30) → 晃石山(11:00~12:35) → 桜峠(12:55) → 馬不入山(13:25~13:50) → 岩舟山(14:45~15:15) → 岩舟下(15:35) → 駒場(15:55) → 静和駅(16:00)


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