トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ160号目次

蔵王スキー
渋川 房枝

山行日 1962年3月27日~30日
メンバー 渋川

3月26日 (晴時々小雨)
 家庭の事情により友人より一日遅れて23時半の山形行き急行に乗る。汽車の暖房があまり効いていないのでなかなか眠れない。暫くの間、星を見ているとうっとりしてきて目が覚めた時には山形まで後1時間足らず。
3月27日 (吹雪)
 6時35分に着き、蔵王温泉行きのバスに乗り、約1時間揺られてつる屋旅館に着く。友達はもうスキーの仕度をしていた。朝食後、湯に入ったり一眠りしたり汽車の疲れを取る。
 12時、友達とそのお父様にスキーの指導を受ける。吹雪なので日焼けは心配ないが、先が見えず苦心した(リフトは動いていなかった)。3時半、用心に今日は早めに切り上げる。旅館がゲレンデに近いのでとても楽だった。
3月28日 (快晴)
 5時半に起床。6時頃食事を済ませてゲレンデに立つ。今日は天気がいいので樹氷を見るために地蔵岳に登る(1,770m)。山頂付近はアイスバーンのため尻餅をよくつく。
 どうにか12時頂上の観測所に着く。見渡す限り美しい樹氷が見事に形作りまるでコントラストの風彩のようだ。3時までには下山しなくてはいけないので帰りはスキーを履いて下る。転ぶこと数え切れず、滑ったよりも「転んだの」と言ったほうが良いのではないかしら。
 5時に帰館。お風呂に入って今日の反省。
3月29日 (曇時々小雪)
 6時起床。7時頃出発。今日は大平コースを滑るのでパラダイスロッジまでリフトで行く。リフトを待つ時間の方が長かった。1時半までこの辺りで滑る。ゲレンデがバラエティに富み、とても楽しかった。
 今度は大平コース。途中数ヶ所の難所(私にとって)がありましたが、このコースはとても面白かった。
 3時頃コースも終わり今度は先日指導していただいたプルーフボーゲン、ステムクリスチャニア、名前は忘れてしまいましたが踵で自然に止まるのを練習して5時半頃にはできるようになりました。
3月30日 (弱い吹雪)
 昨日突然、友人のお父様に国体のバッヂテストを受けてみないかと言われ、行く前に聞いてはいたが本当に受けられるかどうか(私の技術では)疑問でしたが、思い切って3級を受けてみることにしました。
 午前中に行うので体もまだ雪に慣れていないような気がして心配でした。9時頃から始まり、私が一番なので足がガタガタしてなかなか止まらず困ってしまいました。30人くらい受験して8人が3級に合格。自分では駄目だと思っていたのに「おめでとう」と言われて、何のことかと戸惑ってしまったり、自分の耳を疑ったりしながら小屋の前に行くと合格していました。
 思わぬお土産を持って予定より2日早く友人達と帰ってきました。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ160号目次