山行日 1962年3月25日
メンバー (L)山越、山本(敬)、内藤、川村、奥村
源次郎沢の出合で遅い朝食の後、ヤゾー御大の源次郎沢班と別れる。しばらくでF1見参、左側を登り滝上でセドの沢を右に分け本谷は左に大きく曲がってF2を落とす。これも右岸を登り続くF3も直登。稜線の辺りはガスだが下界は晴れたり曇ったりだ。
F4が姿を現す。ここからは本谷の核心だ。ザイルを出して右手をトラバース気味に登り後続を確保。その上のF5も左岸直登。1、2日前に降った雪がこの辺りから残っている。
集中時刻にはまだ充分過ぎるほどの時間があるのでのんびり休み休み登る。沖の源次郎沢と白くペンキで書かれた沖源の出合からほんの一投足で大滝に突き当たる。以前は右岸の小沢から高捲けたのだが、ハング気味の右壁に鎖が張られ別パーティが登っているのでそれに従う。雪で落口へのトラバースを見過ごし真っ直ぐガリーを登ったので本谷左岸の尾根に出てしまった。
尾根には踏み跡があるのでそれを辿って表尾根へ。13時45分、源次郎版に遅れること5分で塔ノ岳山頂に立った。
〈コースタイム〉
大倉(9:00) → 戸沢出合(10:25) → 源次郎沢(10:30) → セドの沢(11:05) → F4上(11:50) → 沖の源次郎沢(12:00) → 稜線(13:25) → 塔ノ岳(13:45)