山行日 1962年6月3日
メンバー (L)山越、山本(敬)、花岡、小磯、時田、高橋、中山
黄色い鈍い光の中に眠そうな顔がボーッと並んでいる。外は真暗、時々窓ガラスに2筋3筋雨が対角線を引く。三ツ峠駅で窮屈な電車から開放され、駅前の茶店でうどんを食べながら雨の止むのを待つ。
5時頃、静かになった駅前を後にぽつぽつ歩き出す。ダルマ石まで眠かったがしょうがない何とかついて来た。ここで一休み。
ハイカーで賑わう尾根より分かれ草いきれのする中を一歩き、コウモリ沢に出た、水がなく見窄らしい姿である。今まで気にならなかったが雨が粒を大きくして落ちてきた。
張り出した小枝をかわしながら進むと、5~6mの滑滝が二段で落ちている。最初の滝に眠気を覚まされ緊張する場面である。次々に現れる滝を快適に登り、時々立ちはだかる15~6mの滝に目を見張る。最後の大滝をザイルで確保され攀じ登ると今まで聞こえなかった人の声が聞こえてきた。登山道に飛び出した。今までと打って変わった賑やかさである。
屏風岩には多くのクライマーが食いついている。あまりにも多すぎるのでここは諦め天狗岩へ歩を進めた。天狗岩に取り付いている間に風雨が強くなり闘志が減退する。しばらく止むまでと小屋に入り込みコタツを囲む。1時頃小降りになり、さっと岩場へ向かった。が、また雨強く諦める。少し戻り、ぐちゃぐちゃになった道を御坂峠へと下った。
〈コースタイム〉
三ツ峠駅(4:50) → ダルマ石(5:45~5:55) → 尾根道(8:00) → 小屋(12:30~13:00) → 御坂峠(13:50)