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雲取山
酒井 宏芳

山行日 1962年6月10日
メンバー 酒井

 例会第728回参加のため9日9時に指定場所に集合したが三峰の旗は見当たらず。
〈申込み期日がないため連絡しなかったのが悪かったのですが〉
 氷川に下車しても旗が見当たらず。懐中電灯を頼りに日原への夜道を一人歩く。途中霧がかかったり墓場の前を通ったり、また兎が光の輪の中を走ったのを見て心臓をドキドキさせたりして倉沢鍾乳洞入口へ着く。倉沢橋手前の材木切出し用動力機置場で仮眠。
 日原へは一番バス到着の1時間くらい前に着く。雲取登山口から少し急坂を登る。あまり変化のない樹林の中を歩くこと1時間。右手の小高い所に無人小屋が壁を剥がされて建っていた。富田新道(唐松尾根)、雲取山分岐を過ぎて間もなく雨が降り出す。二軒小屋跡(今は小屋跡もなくキャンプ場が水を得るくらい)を過ぎてから太陽が少しの間顔を出す。大ダワの手前で樹林越しに雲海が見え、きれいな線が山に巻き付いているようだった。
 雲取ヒュッテに到着して休憩している間に天気は悪くなり、雨も風も強くなった。小屋番の森さんがトーキーで三峰と連絡しているのを聞くと登山者も少なく、天気も悪くなりそうなので安全を考え鴨沢に下ることにする。
 雲取山頂上は視界も悪く風雨も強いので早々に通過したが、頂上の標識が無残にも外れてガタガタに踏まれていた。
 七ツ石小屋を過ぎる頃、頂上とは打って変わって三頭山辺りの山々がブルースカイの下にあるのを見るとまるで絵画を見ているようだった、帰路は鴨沢よりバスで氷川へ。

〈コースタイム〉
氷川(12:00) → 倉沢橋(1:40~5:15) → 日原(6:00) → 登山口(6:45~7:00) → 二軒小屋跡(9:00) → 頂上(13:00) → 七ツ石小屋(14:00) → 鴨沢(15:45)


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