山行日 1962年6月24日
メンバー (L)宮坂、野田、朝倉
小金沢山というのは大菩薩嶺の一部である。この例会は5月13日に予定されたものが雨のため本日に延期されたものである。
天候が悪いゆえか参加者が少なく、実は係自身が天候が怪しいので中止を決意して新宿駅の集合場所まで出向いた訳だが、野田君と朝倉君が来ており結局のところ雨を覚悟の上出かけることに決め、11時45分の列車を0時30分に繰り下げて急遽家に帰って仕度をし新宿駅へ馳せつけた。
私鉄が終電車になり、山手線はなかなか来ず、結局新宿に着いたのは0時48分となり困ったなあと思っていたら、0時50分発の岡谷行きまで両君が待っていてくれた。
おかげで座っていくことが出来、塩山に着いて大菩薩登山口までバスで行く。終点の裂石から歩き始める。案外天気がよく来て良かったなと思った。千石茶屋を過ぎて尾根に取り付き、約1時間も緩い登りを続けると上日川峠(長兵衛小屋)に着く。ここで朝食を摂り、大菩薩嶺への道とも分かれて大菩薩館の脇を通り姫川の上流を渡って再び登りにかかる。尾根に立つと眺めが良くなる。左に大菩薩峠、右に石丸峠がよく見える。
カヤトの石丸峠に立ったが、石丸の由来たる例のものは見当たらない。峠から5分くらい一登りで天狗棚山である。ここは牛ノ寝尾根、長峰、小金沢と三方の分岐点となっている。我々は右手の狼平へ向かって下る。狼平は名前は恐ろしいが急ぎ旅でもなければ全く一日中でもひっくり返って寝ていたいような所である。
ここから樹林の中を約50分の登りで小金沢山(雨沢山)に着く。石丸峠辺りからブヨが多くまとわりついて少しの時間も休んでいられない。実に閉口した。ここから牛奥の雁ヶ腹摺山にかけては倒木が多く多少藪っぽくなり、展望もないが苦しい程のこともない。
川グルミ沢の頭を越えて黒岳山に出る。ここは一等三角点だけに展望も優れ、白谷の丸湯の沢峠にかけては快適な下りが楽しめる。峠から左へ下れば大峠からの道に出て大月へ、我々は右への焼山沢への道に下り、田野鉱泉へ向かう(約2時間)。武田勝頼の墓所のある恵徳院下からバスに乗って初鹿野駅へ。
〈コースタイム〉
新宿駅(0:50) → 塩山駅(4:18~4:28) → 裂石(4:52) → 千石茶屋(5:20) → 長兵衛小屋(6:25~7:00) → 石丸峠(8:15~8:30) → 天狗棚山(8:35) → 狼平(8:40) → 小金沢山(9:25~9:40) → 牛奥雁ヶ腹摺山(10:20~11:15) → 川グルミ沢の頭(11:40) → 湯の沢峠(13:12) → 焼山沢出合(15:00) → 田野鉱泉(15:28) → 恵徳院下(15:40~15:50) → 初鹿野駅(16:10)