山行日 1962年6月17日
メンバー (L)花岡、高橋
谷峨より少し歩いた所でトラックに便乗。10数名乗っていたが、全部神縄で降りてしまい中川温泉に行くのは我々だけとなる。落合で車を捨ててテクテク温泉のバス停まで歩く。ここで3時間ほど仮眠する。
薄っすらと明るくなった頃出発。悪沢の出合には天幕が2、3張り見られた。F1を過ぎF2が現われる。水量、落差とも申し分ない。右岸を灌木に掴まりながら捲く。小滝を快適に越える。F10は瀑心をビショビショになって直登。
ここから先も沢山の滝が現われる。やがて源流となり10分ほどで稜線に出た。この沢は出合より詰めまで30数個の滝があり息つく暇も与えない。
頂上で1時間半の大休止とする。ポカポカと暖かいので濡れたものを乾かす。ここ1週間は入梅で雨ばかり降っていたのだが、今日はカラリと晴れている。まったく幸運だ。
あちこちから『ヤッホー』が聞こえる。出合でキャンプしていた連中が3、4のコースから登ってくるらしい。
帰路は地獄棚沢を下降。途中3名のパーティと遭った。彼等は10mほどの滑滝で行水をやっていた。出合50mの地獄棚は素晴らしい。左岸をアップザイレンで下った。
ゴーロ歩きも飽き飽きする頃、大滝峠からの道に出た。帰りのバスは我々の他に3、4パーティ乗っているだけだ。東丹沢と比べるとまったく静かだ。
〈コースタイム〉
谷峨駅(23:30) → 中川温泉(1:20~4:20) → 悪沢出合(4:30) → F10(6:30) → 頂上(8:10~9:15) → 地獄棚(10:10) → 中川温泉(12:30)