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武甲山大神楽沢
三村 重義

山行日 1962年9月2日
メンバー (L)三村、酒井

9月2日(雨のち曇)
 20時45分名郷に着く。雨が降っているのでファイトが湧かない。部落の人に鳥首峠への道を聞き聞き二人で歩き始める。20分も歩くと道は二分され右に妻坂峠の道を見送り白岩部落へと急ぐ。
 部落の家の軒下に背負子を並べ酒井君の弁当を食べる。まだ先は長いので歩き始める。木の葉の水滴が自分達のライトのために光り、ホタルと間違え大笑いをした。鳥首峠に着いたら焚き火をしているので仲間に入れてもらう。12時に峠を発つ。雨は善良な二人に容赦なく降り注ぐ。冠岩部落に着いた時は嬉しかった。S君の焚き火にあたり服を乾かす。
 明けて2日。S君の元気な声で行動を始める。大神楽沢の橋を渡り6時40分に部落に着く。これより本流は工事中のため行き止まり。
 かくして自分達のルートを支流にもっていかねばならなくなる。土地の人に支流についての話を聞かせてもらう。
 段々畑の道を登って行くと畑は切れて林になる。ここがこの沢の出合だ。出合から藪漕ぎをさせられてしまった。S君フーフー言いながら登る。顔は蜘蛛の巣がいっぱい付いている。バテた頃F1が現われる。落差は28mくらいだ。ルートは左側フェース、クラックが10mくらい。Mのトップで始められ、難なく落口に立てる。すぐF2、S君トップで左側を難なく登る。F3は13m、これは下部8mが濡れているため嫌な登りだ。これで滝は終わり、後はガラ場を登る。足跡ルートがなかったので凄い藪漕ぎとなった。
 下りは炭焼道から浦山口林道に出る。途中ダンプカーに便乗させてもらい浦山口駅に無事に着く。

〈コースタイム〉
飯能(19:30) → 名郷(20:45) → 鳥首峠(23:15~00:00) → 冠岩(0:40~5:25) → 大神楽沢(6:40) → 炭焼場(10:40) → 浦山口駅(12:15)


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