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北八ヶ岳から蓼科山へ
佐藤 昇弘

山行日 1962年8月25日~27日
メンバー (L)佐藤、足立、他1名

24日
 23時45分新宿を出発する。

25日
 5時50分茅野駅に着く。ここから蓼科山親湯プール平行のバスに乗る。プール平6時30分着。プール平は大変な人出だ。バスを降りて少し下り土産屋の所を左に上がり、道標に従って広いトラック道路を蓼科スキー場へ向かう。
 8時45分スキー場入口で一本立てる。天気は曇、朝方八ヶ岳が見えたきり何も見えない。この付近は種々の花が咲き乱れていていい香りを漂わせている。
 リフトを過ぎひょうたん坂に入ればもう山の気を感ずる。急な登りだが胸くらいの笹が一面に生えていて立ち木が疎らになった気持ちの良い所だ。
 営林署の中央歩道と出合う(10時30分)。この上の開けた所が八丁原で十字路になっている。道標に従ってまっすぐ行くと、溶岩台地に這松の混じった坪庭に着く。12時昼食にする。
 昼食後、窪地を過ぎ横岳の登りにかかる。凄く急なジグザグを繰り返しながら登る。
 13時、八ヶ岳縦走路に出たので一本立てる。右前に三ツ岳が見えた。これより道標に従って10分くらいで横岳小屋に着く(13時30分)。テントを持ってきたので小屋のすぐ下に張った。
 16時50分、テントを後に空身で横岳に向かう。17時25分頂上着。台風の前日だったので風が強い。風速は20mくらいあるらしい。
 八ヶ岳、南アルプスがよく見えた。

26日(風雨)
 5時、目が覚めてみると案の定台風になっていた。シュラフが足の方だけ濡れている。仕方がないのでその日は小屋へ遊びに行ったりして一日を暮らす。

27日(晴)
 4時半に起きるとガスが立ち込めていた。
 7時15分、テントをたたみ北横頂上へ向かう。ガスが晴れて八ヶ岳、南アルプス等が見える。八ヶ岳の裾野が緩やかでとても広く感じられた。
 8時、亀甲池近道分岐点に着き、急な下りを1時間くらいで池に着く。ここから道標に従って大河原に着く(9時35分)。大河原峠40分、親湯2時間半の地点に着く。ここから親湯方面へ約15分くらい行くと蓼科山近道の標のある所に出る。ここから登り始める。展望は茅野方面だけしか見えない。
 11時、蓼科山将軍平に着いたが、ここは大河原峠からの縦走路である。ごつごつした岩尾根を矢印に従って登ると広い頂上に出る(11時30分)。風が強く気持ちが良い。
 蓼科山からの展望は谷川岳から後立山、剱岳、槍、穂高、乗鞍岳、中央アルプス、南アルプス、八ヶ岳と正に360度の一大展望である。昼食を終わり、だらだらした道を親湯へ下る。1時間半ほどで寺小場平に出る。空は青空、清々しい登山日和である。親湯へ着いたのは14時20分。バスで茅野へと出た。


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