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笠ヶ岳と朝日岳
宮坂 和秀

山行日 1963年8月25日
メンバー (L)宮坂、原口、山本(敬)、浦島、大村、他1名

 あまり天気は良くなかった。夜行列車に乗っている間中、窓の外は雨だったが、上牧の辺りから止んでどうやらホッとさせてくれた。土合に着くとホームから白毛門が良く見え、谷川岳へ登る大勢の登山者と分かれて東黒沢を渡る。三菱銀行山の家の脇から尾根に取付いて登り始める。相当な急登で1時間ほど登って松の木の頭に着き、やっとここで朝食にありつく。
 谷川岳は頭をガスの中に突っ込み、その全容を見せてはくれなかった。僅かにマチガ沢、一ノ倉沢の中ほどが見えるだけだった。白毛門の露岩を過ぎる頃、白毛門沢の手近な所に水が光って見えたので、水欲しさに原口、山本両君が下りて行ったが、そこには汲むほどなくもっと下まで行って汲んできてくれた。
 白毛門に着いたのは10時少し前だった。谷川岳は相変わらず見えないが、陽射しは強く登りは苦しい。白毛門の下りは湿地帯のようにぬかって滑り易く歩きにくい。
 赤倉山を過ぎて笠ヶ岳に着く。私は寝不足のためか、この登りで相当バテてしまった。一眠りした後、昼食を済ませ朝日岳へ向かった一行の後を追って前朝日まで昇る。原口、山本の両君は山頂を極め、山椒魚などを採集して帰ってきた。帰路は赤倉沢右岸の尾根を幽ノ沢へ向かって下った。相当酷い道で湯桧曽川の篭の渡しまで2時間近くかかってしまった。あんみつで舌鼓を打った後、土合駅へと向かった。

〈コースタイム〉
土合駅(5:25) → 東黒沢(5:35) → 松の木の頭(6:45~7:20) → 白毛門(9:45~10:00) → 笠ヶ岳(11:10~14:05) → 湯桧曽川(15:55~16:40) → 一ノ倉沢(17:20) → 土合駅(18:00)


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