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越沢バットレス
野田 昇秀

山行日 1964年5月17日
メンバー 山本(敬)、花岡、牧野、小池、横田、高田、野田

 もう間もなくやってくる岩登りのシーズンに備えて、みっちり練習しておこう。そうすれば岩場を未熟な技術で恐る恐る登るよりも安定した技術と精神の下で登る方が危険を未然に防ぐことができるのではないか、そんな考えから今回の練習に参加する。
 平均斜度70度、高度差70mと言われる岩場は話に聞いたより実際に登る方がはるかに悪い。一般ルートでさえホールド、スタンスともに少なく微妙なバランスが必要であった。『気を抜くとやられるぞ』と心に誓いながらも左足を滑らし、ザイルに救われたこともあった。一般ルートで全員練習の後、各自好きなルートに散っていった。オーバーハングのある鋸ルート、スタンス、ホールドが少ないアブミトラバースのある第一スラブルート、体が外に放り出されるような浅いクラックの左クラックルートを登って練習を終える。
 朝の4時から夕方4時までよく練習したものだ。係の話しによると午前中は越沢で岩登り、午後は大岳集中に参加して、帰路つづら岩で岩登りとのことであったが、集中には参加せず一日中、越沢の岩にへばりついていた。尚、帰路大岳組と立川駅で合流した。


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