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新委員長挨拶
西島 徳充

 鈴鹿や木曽駒、御岳の山々から別れて、再び東京に舞い戻ってきました。ようやく一息つき、そろそろ丹沢や上越の山々に足を入れ始めている時、宮坂代表から委員長を頼むとの連絡を受けた訳である。宮坂(ヤゾウ)さんから「この歳でもう1年、代表を引き受けるんだから是非頼む」と言われて、そんなら引き受けるかとなんて単純な気持ちで引き受けたものの、よく考えたら若さで爆発しそうなこの会を引っ張っていく自信が段々失われて大変な立場に立たされたものと今痛感しているところである。
 三峰山岳会に入会してから10年になろうとしている。その間、34年の秋から名古屋に転勤になる37年春まで編集を受け持ったおかげで、三峰の歴史を肌にしみて感じている。活動が停滞して解散寸前まで追い込まれたり、原稿が集まらずに会報の発行が遅れたりしながら発展してきた。会の停滞も発展への条件であり困難に直面した時こそ皆の力を充分に発揮し、それを乗り越えることができることを知りました。
 三峰山岳会は学校や職域山岳会とは違って、職場や学校の違う人達が山を愛することを共通の目的として集まってきた人ばかりです。ですから「会員の和」が一番大切なことだと思います。未登の壁を一人で登るより、我々の仲間が一歩一歩科学的に分析して全員がその壁を登ってこそ価値があるのです。
 連休に山の事故が起こり多くの批判がありましたが、周到な注意を払えば未然に防げるものです。山に登ることは苦しいことですが、この苦しみを喜びに転化してこそ山に登る価値があると思います。山に登る苦しみを遭難や事故などで悲しみに変えるのでは、山に登る資格がありません。
 アマチュアに定年制はない、体を鍛え未来に生きるために私は山に登るつもりです。
 長い間会から離れ、3年間のブランクの間の新しい人の顔もまだ知らない状態で買いを率先していくだけの力はないかも知れないが常に連絡を密にして会の発展のために努力したいと思っている。
 会員の皆さんのご協力をお願いし、新しい代表と委員長の誕生が一日も早く生まれるようその間だけは、無事に務めるつもりです。


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