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裏参道コース
宮坂 和秀

山行日 1965年6月6日
メンバー (L)宮坂、横田、内田

 表参道班と別れて姿でバスを降りる。全くの良い天気で陽差しが暑かった。正面には目的の武甲山が立ちはだかって意外と急峻さを思わせていた。根小屋から入った表参道班と大差ない高度から登り始めて同じ高度へ登るのだから、全然同じ筈のものだが、当方は武甲山頂が丸見えであるだけに威圧された感じを受ける。
 宇根の部落端れで一息入れて登りにかかる。あまりに暑いので例によってハダカチョッキとなる。
 高度600m辺りで水場があり、ポリタンを満タンにして左手の尾根を登りにかかる。森林地帯に入ったため陽よけとなり、思ったより楽だ。道も割合に整備されているので気軽るに歩ける。歩き始めた頃は他のパーティーは無かったようだったが、登るに従って登山者が増してきた。
 表参道班の西島君の持参したトランシーバーの一方を当班で携行したが、12時45分より放送開始ということで、ラジオから切換えて「モートー、モートー、こちら裏参道、表参道応答せよ」を始めたが、一向に出ない。山頂を間においた先方の谷間なので感度がないらしい。突然、感度の素晴らしい放送が飛び込んで来たので話をすると、どうやら我々の後から登って来る登山者で、やはり表参道を呼出しているらしかった。
 山頂付近に近づく頃、ガスが巻いて来て、多少パラパラやってきたが、到着後まもなく再び晴れてきたので助かった。
 トランシーバーは表参道班の姿が見えてきてからやっと通話できるようになった。電池が老衰していたのだそうだ。
 山頂で両班集中の上、1時間半近く休憩、西参道を下る。秩父市の市街地を右に見下ろしながら多少の岩尾根を下ると、めしもり平(空峠)に下り着く。ここから右折して急斜面を馳け下ると、再び裏参道の先刻の水場に到着した。
 宇根へは出ずに途中から野坂への路に入りお花畑駅へと向った。

〈コースタイム〉
吾野駅(8:45) → 姿(10:00) → (途中休憩1時間20分) → 武甲山(14:10~15:25) → 空峠(16:05) → 水場(16:55~17:20) → お花畑(18:10)


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