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父不見山
小林 光

山行日 1966年10月16日
メンバー 浅野、小林、他1名

 父不見山例会報告を詳記したいところですが、残念ながら山頂に到達出来ませんでした。私たちの失策山行を披露いたします。
 山に興味の無い方でしたら、土地の人でもテテメージを御存知ないようです。万場町のお爺さんに道を聞いてみたのですが「ワシは知らねえだ。へえテテメージ、そんな山があるんですかねえ」等とびっくりしていました。私も実は過去に踏跡にある椎名さんより紹介以後知った様な訳ですが。
 昨日の薄曇りと引きかえ、今日は登山絶好日和り、女性三入のんびりとした低山ハイキングを楽しもう等と安易な気持で心弾ませていました。早朝未だ眠む気が覚めぬ4時半に家を出て万場のバス停に降りた時は何と正午近くであった。テテメージ登山口まで来て、近くの農家の人に山の様子等伺ってみました。近辺の山々には詳しいこのおじさん、親切に教えて下さった。「今からだと時間的に無理だろう。路がはっきりしている訳でもなし、藪漕ぎでまごまごしていると日没になってしまうよ」と少々脅かされる。けれどこのおじさんのおっしゃる通りかも知れない。未知の路、おまけに時間が無いのが誠に悔しいわね。テテメージ、私たちには日帰りでは無理だったのかしら。しかし椎名さん達はちゃんと日帰りで成功しているのですもの、やはりこれは経験の相違でしょうね、等と語る。ここで帰るのは早すぎる時間だし、一番近い山へ行きましょうと地図を熱心に見、叶山へ行く事に決め昼食を済ませる。
 紅葉には少し早いようです。低山だからでしょう。叶山々頂まで行くのはやはり時間的に無理と見通し、裾野を散策するに留める。神流川の河原でしばらく石等拾い鑑賞する。やはり女性です、ペンダントに良いわねの声、3、4個良い形のを思い出にと。次回訪れたときは必らず山頂へと約束しながら今日の例会を反省し、またバスにゆられ本庄へ向った。


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