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瑞牆山
鈴木 嶽雄

山行日 1967年2月26日
メンバー (L)鈴木、五十嵐

 山敬氏の差し入れが効いて、ぐっすり寝る。感謝感激。
 韮崎駅に4時頃着く、凄く寒い。バスには時間があるので明るくなるまで寝ることにするが2月の夜はさすがに寒い。
 バスに乗ると、八ヶ岳は晴れているが、南アルプスも金峰山もガスが巻いている。増富からトラック道を飛ばすが金峰の頭は依然ガスが巻いて見えず悪くなる一方である。瑞牆山荘で朝飯にする。
 ここから登りになるが雪で登りにくい尾根に出ると、瑞牆の全容が手に取るように見えるが、ガスが巻いていた。富士見平から金峰山への道と分れ、左に天鳥川へ下る。雪があり道が凍って、スリップが激しく、かなり苦戦、天鳥川で一休し、ここで「アイゼンを付けよう」ということになる。ここから最後の登りになるが雪の付いた道は岩や木の根が出ていて登り難い。5分も登った頃「ウワースゲーゼ」「ブルーアイスじゃないかよ」沢一杯のアイスバーン、20mくらい、アイゼンとピッケルが、ガツガツと良い感じに食い込む。そこが終るとまた雪、氷、土のミックスした原生林の道をひたすらに登る。50分も登った頃、目前に大きな岩塔が現われた、大ヤスリ岩だ。五十嵐さんが、恨めしそうに見上る「岩屋さんの道具持ってくれば良かったね」「冗談じゃねえや、こんなのやったら死んじゃうよ」大ヤスリ岩の下を巻いてコルに出る。この辺は、霧氷が美しく、雪も40cmくらいになる。ここから北側に下る道は、釜瀬川から黒森に出る道だ。頂上へは右に登るとすぐ山頂に着く。大ヤスリ岩が少し下に見え隠れしているだけで展望はゼロ「写真何処でとる」「どこで写しても同じだよ」「飯喰って早く下ろうぜ」増富で、食堂のおばさんの話しを聞きながら、ビールで乾杯。
 2月26日の静かな二人だけの山行でした。

〈コースタイム〉
韮崎(6:55) → 増冨(8:45) → 金山平(9:45) → 瑞牆山荘(10:05~10:45) → 富士見平(11:20) → 天鳥川(11:40~12:00) → 瑞牆山山頂(13:00~13:20) → 天鳥川(13:55) → 瑞牆山荘(14:30~14:55) → 増冨(16:20)


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