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高畑山
今村 信彦

山行日 1967年11月12日
メンバー 今村、境

 前日より降り続いている雨は一段と強さを増したようだが、濡れ鼠を覚悟し決行した。しかし、鳥沢駅に近づく頃にはわずかな晴れ間を見る。
 小雨の中を穴路峠を目指す。小篠部落を過ぎ、峠へのジグザグの緩い登りが始まるといつしか雨は止み青空が出る。雨に濡れた紅葉が美しい。扇山、大菩薩の峰々が雲海から顔を出す。何の苦労もなく穴路峠へ着く、反対側には円沢および奥道志の山々が望まれる。そして両側には倉岳山と高畑山も見える。ここでしばしの休憩。清々しい秋を感じる。ここよりわずかの登りで高畑山である。雲にかかった富士山を除けば、ほとんどの山が望まれる。空も真青である。山頂にて昼寝、その後、仙人小屋を目がけて下る。約20分である。仙人こと天野さんは、この高畑山の中腹に国有地4ヘクタールを借り、22年間一人で自給自足の生活をしているそうです。写真に入っていただき記念撮影。普通の顔ではつまらないと言うので、仙人の笑いとかいうバカ笑いをしました。これも健康法の一つだそうです。小屋の中でお茶を飲みながら、笑い話のような実話を聞かされました。実に愉快なんです。いつまでも話を聞いていたいのですが、時間がないので鳥沢に向かって落葉を踏みながらの緩い下りです。
 今日一日、非常に静かで快適な山行でした。しかし、この山も夏になれば藪で悩まされることでしょう。


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