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巻機山
山本 義夫

山行日 1968年9月22日~23日
メンバー 鈴木、山本(義)

 軽装備で行く計画だったが、最近あまり山へ行っていないのでボッカ訓練を兼ね、食料3日分、テント持参でキスリング山行にする。

9月22日(晴)
 前夜、上野駅で会津駒へ行く小島、溝越両氏と別れ満員列車に乗り込む。六日町ではバスの列が長く続いている。お蔭で我々は最後の方である。
 バスはすぐ出発したが、我々ら20名ほど満員で乗れなくなる。10分ほど後から出た臨時バスで出発した(巻機山登山者に臨時バスが出たことは前例がないそうである)。約1時間で登山口の清水部落に着く。いよいよ出発するが、いくら登っても尾根への道は見当たらない。「イヤーまた、ヤッチャッタナー」ブルドーザで修理をしていたため尾根への道は見当たらなかった。どうやら我々の居る所は割引沢への道である。
 計画を変更し沢を詰めることにするが、最近釣りばかり行っているせいか足に力が入らなくピッチが上がらない。モンちゃんも腹に力が入らなく調子が悪いと言う。先が思いやられる。1時間ほどでどうにか分岐点に到着した。この沢には多くの登山者が入っているが、我々のようにキスリングで登山しているパーティは3パーティである。
 左は割引沢本流、右はヌクビ沢であるが、我々はヌクビ沢を詰めることにする。相変わらず調子が出ず、どうにか行者の滝を巻き、再び巻き道に出るがキスリングが木に挟まれ苦戦する。おまけに長い巻き道である。今まで晴れていた空も山頂に近づくにつれて雲が出始めてきた。ようやく6時間もかかり割引山の鞍部に出た。山頂に登り記念撮影をするが視界は利かず、明日の天気が思いやられる。調子も悪く天気も良くなさそうなので、明日は牛ヶ岳から五十沢を下ることにし、巻機山の鞍部にある小屋へ行く。小さな小屋はたちまち満員になってしまった。イヤハヤ、バテタナ...。

9月23日(雨)
 朝5時半に起き、空を見上げると思った通り天気は良くない。食事後、再び空を見るとガスが出始め視界は利かず、おまけに雨が降り出してくる。雨中、縦走してもしょうがないので下山することにする。下山するほどに雨も大粒になってきた。清水部落7時半発のバスで六日町へ。


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