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夏山合宿 上高地
境 美千子

 上野駅に着くと目的の朝日岳は大雨にて上高地へ変更となる。変えても同じく土砂降り。8月9日、上高地から2時間ほど歩いた所で幕営。10日は涸沢まで登る、夜はトランプで負けてばかり、あちこちのテントから歌声が聞こえる、それもヤケになった声ばかりが...。11日、雨は増すばかりで川の水は濁り道路も川に早変わり、例によってトランプをしているところへ、スキーを担いだ小島さんが仲間2人を伴ってやって来た。播磨さんを入れて4人で出発したが、バス不通で引き返し。死亡者のニュースが入り心細くなってくる。夜は星が見え、少し希望を持って眠りに入る。土砂降りの上高地、何が良くて来たのだろう、食事だけは帝国ホテル並みだと誰かが言ってたが...。12日夜半より小降りとなるが、予定終了日にて仕方なくテントをたたむ、せっかく晴れたのに残念である。
 帰りは徳本峠越えと相成る。峠で周りを見回すと空は青、樹々は緑と前日までの雨が憎い。みな生命力あふれているので4個のリンゴをジャンケンポン。みんないくつになったのかな?下りはあちこち崖崩れがあり、昨日までの大雨を物語っているようだ。
 歩くのが嫌になっても、まだまだ道は続いて足の動きはスローテンポ。
 やっと島々に着いたのが夜の8時、肩、脚とあちこち痛い、汗臭い、それでも鈴木さんは松本からまた山に入るそうです。


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