山行日 1970年10月9日
メンバー 横田、他
ダイレクトカンテ
黒部丸山東壁を登る計画だった10月連休もメンバーの一人が都合が悪いとのことで、谷川岳衝立岩を登ることに決め、車で一の倉沢出合まで行く。朝食後、衝立スラブをトラバースして基部に6時着。草付藪混じりのスラブ状をトラバースして40m登って大テラス着。2ピッチ目、K氏がトップで最初から人工でハングを越え大ハング下を左にトラバースして左上へとグングン登って40m、ヨーロッパ帰りの彼のバランス、登り方の素晴らしさにびっくり、大ハング上は凹角のピナクルのある小リッジである。3ピッチ目、ボルトの連打のフェイスでアブミの連続で気持が良い。ハングを右にトラバースしてカンテを廻るが、上がスラブで苦戦する。リスが全くなくハーケンが打てず、ボル卜を1本打って苦境を逃れる。今度はジッヘルする所が場所が悪いしザイルは、40mいっぱいだ。アブミ2本使ってジッヘルすることが出来たが...ツラカッタネ!
4ピッチ目、人工とフリーのバランスでハングを右に直登し、右に右にといく。ここ辺りは、高度感もバツグン、衝立第二ルートの登攀しているパーティにコールを送る。
5ピッチ目、スラブと凹角状をトラバース、嫌なトラバースである。最後の10mは、困難な所である。トップは、大変苦戦しているようだ。ザイルをフィックス状にして行く。オーケーとの声で、私も行くがフィックスのザイルでビナをつけ、スイスイと終了点へ。
11時、すごいピッチだ。昼食後、北稜を下降してコップスラブに出てスラブを登りコップ状基部へ。
コップ左岩壁登攀
2m以上出ている大ハング、最初からアブミ連続である。ハング上は、ホールドが細かいうえ草付でありすごく悪い所である。人工、フリークライミングで登り、草付が多く、ホールドがないので、ハンコを使って登る。
3ピッチ目、凹角直上から大凹角までザイルなしで登って行くことにした。草付が多いので苦戦ばかりのコップ状である。次は、私の大好なチムニーを抜け50mばかり不安定なブッシュの中を登り懸垂岩へ、本当に神経を使うコップ左岩壁であった。登るには登ったが下降する所をどこにしょうか大変迷ったが、衝立岩中央稜を下降して一の倉沢出合、水上温泉へ。
〈コースタイム〉
衝立岩基部(6:00) → 終了点(11:10) → コップ基部(14:00) → 懸垂岩(16:20) → 一の倉沢出合(21:00)