トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ212号目次

妙義山
播磨 忠

山行日 1970年11月15日
メンバー 播磨、別所、鈴木、三橋、川田、他1名

 久しぶりに米国から帰った別所が参加したのだが、残念なことに天気がさえなかった。
 高崎の駅前の休憩所(駅前の広場の右側にある物産屋のニ階で1時間100円、西上州の山や妙義山に行くには、かなり利用価値あり)で信越線の始発まで休んで、松井田に行く。妙義山神社までバスを利用して歩き始める頃に、ポツリポツリと雨が降って来た。それも大ノ字の辺りまでは何とか持ったのだが、妙義神社の奥の院の洞窟へ着いた頃には、少々降りが強くなってきた。それでも一休みの後、意を決して登ることにする。奥ノ院の鎖場を過ぎて白雲山の頂上に至る頃には、雨が雪に変っていた。
 頂上で食事をとっているうちに、辺り一面が銀世界になって、枯木には花が咲き、周りの景色が山水画のようになった。なかなかおつなものであるが、足元が雪で隠され、不安定になり、これ以上登るのは危険なため、いさぎよく往路を引き返すことにする。雪が積ると、来た時とは違って、岩場でのホールド、スタンスが隠され滑り易く、以外と手こずり、ようやくの思いで、奥の院の洞窟の所まで戻ることが出来た。
 ここで雪や雨で濡れた衣服を乾かすため、たき火をしたり、ラーメンを作ったりして時間を過し、暮色せまる頃、妙義神社へ下った。今日は生憎の天気で、良い所なしであったが、振り返ると、白雲山の頂上付近は雪で白くなっており、中腹の紅葉と、麓の神社の杉の緑とで、一寸した三段染めが見られたのが、せめてもの慰めとなった。
 後日知ったことだが、帰ってから別所と三橋さんが、風邪のため1、2日寝こんだとのこと、悪天候の時に無理に行動したためと反省させられました。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ212号目次