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迦葉山
鈴木 嶽雄

山行日 1971年4月25日
メンバー 鈴木、原口、播磨、溝越、山本、境、杉原、広田、大島、他1名

 朝、バスが出るまで時間があるので沼田の町を材木町まで歩いて、ここからバスに乗る。50分も乗ると石仏や双体道且神のある透門に着く。すぐ食堂で朝飯にする。店を出て歩きだすと道端に、山菜やきのこなどを売っている老女がいた。おみやげに買った人もいる。春の芽吹の中の道をずんずん進む。石仏がいたる所に立っている。やがて茶店があり、この辺から杉並木の参道となる。石仏が更に多くなる。珍しいカラス天狗の石像などもある。仁王門を潜り更に進むと沢沿いを登るようになる。「不許 酒入山問」と書いてある石柱を過ぎると参道も急になる。杉の大木を過ぎると弥勤寺である。バスで来た参拝の人が大勢いる。寺の建物の内には大小の天狗の面が飾り奉納してあった。寺の右手から石段を登り上のお堂で一休み。右手より迦葉山の登り口、かなり急な道で、一汗もかくと、胎内潜り岩の所に出る。チムニーを登りクサリを頼りに岩上に出れば上州の山々がズラリと見えます。一通り展望を楽しみ下に降りて飯とする。登り始ると雪がでてくる御岳山大神が祀ってある所で左へ曲り平担な道を行く。まもなくあまり日立だない迦葉山頂だ。ここから尾根は下りとなる。北面の広い尾根は残雪で夏道はほとんどわからない。やがて尼秀山への尾根と分れ右手へ行く。ブナ林の中を黄色のペンキを追って平な雪上を進む。やがて、目の前が開けて白樺湿原だ。
 雪融け水が湿原を流れている。白樺林の上には懐かしい武尊山が望まれる。じつに良い所である。ここで一休みする。
 またここから黄色のぺンキを追う。やがて急な下り、ジグザグを切って発知川に下る。左へ行くと車の通れる林道に出る。この林道を上流に5分も行くと大膳の滝があった。ふきのとうなどを採りながら雪の道を玉原へ進む。1時間も行くと玉原だった。一休み、食事をする。
 ここは水バショウが咲くらしいが、今年は残雪が多く、その気配がない。ただ雪の下を雪融け水がゴウゴウと音を立てていた。ここから玉原越までは沢沿い、やはり雪上を歩く。ちょっと急な所を登ると玉原越だった。伐採されており見通しが利く。まず右手に武尊山が見え、左には谷川岳が見える。
 下りは藤原湖を目の下に下る。始めちょっと道を間違えたが無事に藤原湖に出た。バス停まで湖を右手に見ながら歩いた。


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