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春山合宿 巻機山
斉藤 芳弘

山行日 1871年5月1日~5日
メンバー 原口、小島、山本、斎藤、播磨、鈴木、永田、菅谷

5月1日
 例によって上野からBC地までは、知る人ぞ知り、知らぬ人は、アッーと驚くという感じ。巻機山は、見えぬが、手前にそびえる頂が、くっきりと青空に白い山頂を、のぞかせている。その両側を包み込むように割引沢と左沢が走っている。注意して見れば、この二つの沢の様子が正反対である事に気付く。一方は、荒々しく、一方は、まだ白いベールをまとって静かであった。

5月2日
 午前10時、5人がBC地をあとに、一路巻機山へ、居残り組は、スキーを、5五月の陽射は、開放感を感じさせるのか、山頂付近まで登ったのは、3人であった。午後から天侯が崩れたので早々に引き返して、グロッキー! 4人の小ネコちゃん達が、マタタビ飲んで御機嫌なのだ。その上、子トラに変っているんでショ。僕淋シィー。

5月3日
 午前中、斜面でグリセードらしきことをし、午後はコゴミ取り物語、さて4人のプロは、部落へ下りました。テン卜には奇病人も居ることだし、デートは、うまいものでも食べさせてやりたい親心、そんな訳で捜したのですが思うように見つからず、上流に行こうとすると、下って来る美女がいます。それとなく聞きますと、アチラに在るとの話し、そのアチラに行きますと、たしかに在りまして今夜の食事に足りる程取って、帰に例の狂い水を3本と、その他食料品少々を買いまして、病人の悦ぶ顔を想像しながら、オタオタと帰ったのでございます。夜は、サウナ三峰が開かれ、少々臭気のある熱気は、靴下等を程よく乾かしてくれました。

5月4日
 朝一番。食料をガバと持って原口さん来たる。テン卜に首を入れるやいなや、空腹な私達は、食事のおねだり、うつろな目をして乞う光影は、親から餌をねだる小ネコちゃんのようでした。そして原口さんは、おいしい食事を作ってくれました。雨は、降ります。外は嫌い。では、オヤスミナサーイ。

5月5日
 午前中に下山完了。全て異常なし。
 後記
 春山合宿ですから、もうすこし骨の在る事を書こうと思ったのですが、何か書く事が在りません。「何か変だナ」と思いました。

春山合宿を終えて
小島 作蔵

 昨年、一昨年のような好天を期待したが、三度目は残念ながら、雨にたたられてしまった。
 しかし雨の漏る天幕で、馬鹿みたいになり、ヤケッパチになり、シュラフに潜りじっとする。これもまた、人生にとっては無駄だと思ったが、スピード時代の現在に逆行し、良きものであった(このくらいな気持にならなければアホらしくてやりきれないよ!)。なにはともあれ、ケガもなく、合宿を終えた事に、私は満足する。それにわずかな時間ではあったがスキーが出来た事、これまた満足した。不満は、ただ一つ、帰りのテン卜の重かった事である。特にうれしかった事は、原口さんの入ってくれた事(但し一割三分は、オセジダケンドモ)、特に面白かった事、ヨッチャンのテン卜病、そして斉藤君が滑りもしないのにスキーを担いで来た事...デシタ。
今回の春山合宿とかけて...
ツイカンバンヘルニアの病人とトク。
その心は?
コゴミとるのに時間がかった。
(コゴミとは、雪どけあとに、出る、とってもオイシイ、山菜のこと)


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