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火打石谷
山本 義夫

山行日 1971年5月30日
メンバー 山本、播磨、鈴木、川田

 前夜、新宿駅で皆と落ち合い、天気が悪いので、話し合った結果、火打石谷に変更になり氷川バンガロー泊りになる。
 大菩薩峠に登る女の方と一緒にタクシーに乗った。我々は途中、滑瀞谷出合で降り、ガレ場の踏跡から仮橋を渡り、火打石谷出合に着く。朝食のラーメンを食べ、ワラジを履く。最初は大きな滝もなく、快適な遡行であった。さらに谷を迫って暗く、5メートルの釜をもつ滑滝。岩にコケが付着していて滑りやすい。右手を登ったトップから、「ヨッチャン滑りやすいよ」と、声がかかった。こちらも「OK」と声をかけた途端、トップがバランスを失い、滝つぼに消えていった。急いで、カメラを点検、どうやら無事であったようである。ここからは明るい河原となり、台所小屋に出る。
 さらに上流の滝を越していくと、10メートルの大滝が現われる。直登は不能、慎重に右手を登り、左のバンドに移ってトラバースする。
 しばし快適な登りで、2本の流水を落す10メートルの滝に出る。ホールドが少なくて悪いので下り直して高捲き、すぐ本谷随一の15メートルの噴水滝が現われ、右手の尾根を大きく捲く。
 二俣を二つ見送り、右の岩峰の上で二俣となり、右手の春吉廻しの沢に入る。この沢は滑滝の連続する快適な登りである。詰めの藪を漕ぎ、ミカサ尾根に出た。ここからサオラ峠を越えて丹波まで下る。


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