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仙ノ倉谷西ゼン
川田 昭一

山行日 1971年8月29日
メンバー 川田、播磨、鈴木

 臨時列車で上野を出、土樽に夜明けに着きそこで降りる。群大ヒュッテを経て仙ノ倉谷入口に着く。ここで平標新道を登る杉原、松本さんと別れ我々3人は約40分で東ゼンと西ゼンの分岐に着く。2坪程の平地で先に着いた数パーティがそれぞれ思い思いに休んでいた。
 我々も30分の休みをとり登り始める。西ゼンは最初から、傾斜は緩いが滑りやすいF1で始まる。F2、F3と滝を直接あるいは巻いて登り第一のスラブに出る。傾斜を考えないで平面に換えたならサッカーくらい出来そうな広いスラブで両足にバランスを効かして登る。第一のスラブを登り詰めるとまたしても滝が連続して二つばかりあり、その後第ニスラブが現われた。第ニスラブは第一スラブよりやや傾斜が急で、バランスも要求される所で雨でも降ったらかなり厳しくなる所ではないかと思う。第ニスラブの終りにはやはり二段の滝があり水量を少なくしてスラブの溝へ流れて消えている。この滝の右を登り滝の上に出ると本流は大変幅が小さくなり更に本流は二つに分れ我々は右の小さな沢を取るとまもなくネマガリ竹の藪に入る。藪の中には、はっきりした跡がありすぐ平標山頂直下のピークへ出る。このピークで一本入れてすぐ平標へ向う。平標頂上には、平標新道を登って来た松本、杉原さんが20分早く着いて我々を持っていた。平標山頂で合流して5人で一気に元橋まで下る。元橋に一軒の店がありそこで普通なら一杯といくところだが、今回は体の調子が悪いのか皆な進んで飲まず、モンチャンでさえコーヒー一杯で店を出、バスで越後湯沢に出て帰京する。


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