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早池峰山
山本 義夫

山行日 1973年7月7日~8日
メンバー (L)山本、溝越、鈴木(嶽)、長久(美)、石原、柴田

7月7日
 久し振りの溝越、鈴木との山行である。都議会選挙と重なったが、前夜8時10分発の青森行にて上野を出発。花巻駅で釜石線に乗り換え遠野に着く。駅よりタクシーで大出の早池峰神社まで約40分を要する。大出分校の前を通り、開拓地の大野平までは平坦路である。これより馬返しまでは緩やかな登りである。無風で蒸し暑く、少し歩くだけで汗だくになってしまう。馬返しより左の沢沿いに行けば又一ノ滝である。メロンを冷やして朝食にする。いよいよ登りであるが、道を間違えたと気付いて右手のブナ林を巻き気味に約1時間で薬師堂に着く。薬師堂から御籠小屋まではすぐだと思っていたが意外と長く、緩やかな上り下りが続く。いささかうんざりする頃、小屋に着いた。無人小屋だが水場もありよい環境である。スープなど作り昼食にする。ここで水筒と小屋に在ったビンで今夜と明日の水を補給する。右手の小国登山道を合し、岳部落と江繋を結ぶ車道を通り頂上を目指す。今まで晴れていた空にガスがかかり、展望がなくなってしまった。這松、岩石、ハヤチネウスユキソウ等の高山植物が多く咲いている中を登り御門口に着く。ここで東京から汽車で一緒だったパーティと会い話を交わす。五合目の岩場を過ぎ、鎖梯子を登れば今日のテント場の賽の河原はすぐである。晴れていれば太平洋、北上の山々が見えるはずであるが、何も見えず小屋のすぐ下にテントを張る。
7月8日
 テントから首を出して外を見れば、今日も天気が悪くガッカリする。展望のない頂上で記念撮影をして約30分過ごす。いよいよ鶏頭山への縦走だが、天気の悪い時は全くついていないものである。縦走路は西に続いているが、私達はドンドン岳部落に下っていた。気が付いた時は高度差約800m下の頭垢離と呼ばれる沢が目の前だった。
 ここでは多くの登山者が列を作って登っていた。縦走を諦めて珈琲を沸かして大休止する。これより河原坊、うすゆき荘を通り岳部落のバス停に着いた。


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