トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ223号目次

仏果山と経ヶ岳
宮坂 和秀

山行日 1974年1月27日
メンバー (L)宮坂、長久(鶴)、長久(美)、北林

 参加者は8名の予定であったが、集合時刻の朝7時に新宿駅へ集合した者は誰もいなかった。止むを得ず7時18分発の電竃に乗込み、本厚木で下りる。
 長久父子と北林君が待っていた。宮ヶ瀬のバスが出るのは8時40分。次の電京でも誰も来なかった。バスの乗車場所が大変遠く5分も歩くので、乗り遅れては大変と馳け足。4四番乗場というのは第一勧銀厚木支店の向い側である。
 バスは飯山温泉、別所温泉と過ぎ、煤ヶ谷を通り、土山峠を越えると駅から50分で宮ヶ瀬大橋に着く。9時半だがまだ寒い。水筒に水を詰めようと思ったが、水道はどこも凍っていて、あきらめて登りにとりかかる。雪は10cm程でサクサクと気持がよい。ジグザグの登りが続くと今度は仏果山を望みながらの陽当りのよい山肌を行くようになる。やがて尾根を100m程急登すると宮ガ瀬峠に着く。
 ここから仏果山までは30分くらいのものだが雪が多い故か低山ながら比較的雄大に見えるのも不思議である。仏果山三等三角点は、本尾根から僅かに外れた位置にあり、展望がよい。大山から三の塔、塔が岳、丹沢山、不動の峰、蛭が岳、姫次、キビガラ等、東丹沢の山々が雪を被って、仲々素晴しい眺めである。遅刻組は来るかなと、先刻登って来た径を見下ろしていたが来る気配もない。長久氏のブタ汁で舌鼓を打ちながらの昼食。
 キンヒヤシと称するヤセ尾根を通り、秋葉の分岐点を経て八洲が峰までは15分程度。積雪量は15cmくらいか。標高600m辺りで境界線が分かれている所は一寸迷い易い所だ。これは右へ急に下る。下り切った所で左へ曲り尾根筋に戻るようになる。
 半原越は法論堂から馬渡へ越えるか細い径だったが、今では自動車道の切通しになっていた。ここから経岩を経で一登りで、経ヶ岳(二等三角点)だ。展望は余りよくない。
 コーヒー紅茶などを飲んで一休。華厳山は省略して平山へ下ることにしたが、結局間違えて華厳山へ登ってしまった。途中の鞍部には地図によれば荻野から法論堂へ越えている径がある筈だが、これは見当らなかった。
 華厳山の頂上からは径もないので坂尻へ向って沢を下ることに決定して、ガムシャラに藪を分けて落葉のナダレの中を下った。40分程で径を発見、少し下ると半原越から下りて来る法論堂からの自動車道に出、やがて坂尻のバス停に着いた。余り待つ程もなく夕イミングよくバスがやって来て、煤ヶ谷を経て本厚木駅へと到着した。

〈コースタイム〉
厚木駅(8:40)バス → 宮ヶ瀬大橋(9:30) → 宮ヶ瀬峠(10:40~10:50) → 仏果山(11:15~12:20) → 半原越(13:20) → 径ヶ岳(13:50~14:20) → 華厳山(15:00) → 坂尻(16:00)バス → 本厚木駅(17:00)


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ223号目次