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忘年山行・日和田山
小山 由美子

山行日 1973年12月16日
メンバー 稲田、宮坂、野田、渡辺、長久(美)、斉藤(芳)、小山、別所、松谷、真木、多部田、長崎

 忘年山行とは全く素敵な名前だ。食糧係を引き受けて思いしこと、これ「テント病予防飲み食い山行」なり。当日池袋朝7時~7時30分の間、集合した人4人。とりあえず出かけてみよう的に何とも少人数で乗りこんだ。それでも途中、飯能で宮坂さん始め3入が加わり、高麗の駅からは楽しい低山行きとなった。野田さんの御曹司キョウゾウ君、思いのほか頑張り屋で途中松ぼっくりの大きいのに目を輝やかせながら、しっかりとパパにくっついていた。転んでも決して起こしてくれないパパに、ぐっと唇かんで起き上がるあたり、さすがなのでした。うす曇りの空と枯葉の間を歩き、もう少しで日和田山頂上というところで左下にこじんまりとした岩肌を見る。同行の野田さんが「先発組はあそこではないか」ということでモートーをかけてみる。案の定声が返り先発組とわかると即、宮坂、野田両氏を残し、全員岩肌まで降りる。別所、長崎さんを始め、多部田、真木、松谷の三君が特訓中。ザイルを見る内心に反して、その顔たるや天下堂々、これ以上素敵な笑顔があるだろうかと思う程ニカーッとして岩に直面していたのはどなたか?。「早く撮ってくれよー。今、今だよ早くうー」少しでも傾斜を入れ、少しでも高度を入れ、少しでも山男らしく、少しでも自信に満ちたそのヘルメット姿をと思ってか。後日、名札板大の一枚の紙に収まったのを見て、君は君のその姿にもう一度惚れ直すに違いない。それやこれやで2~30分見学して全員頂上に向かう。うす曇りだが風が少ないため、比較的寒さはなかった。高麗の駅前で買い求めたウイスキーやらお酒が即、足元に広がった。別所さんがだいぶひどく風邪をこじらせていたようで、赤い顔をしながらオデンの煮え具合を見て下さいましたっけ。普段、余りお目にかかれない方達にも、こういう機会があればお会いできるし、歌舞伎町忘年会を一つ二つ欠席しても是非全員の参加が欲しいものです。また宮坂さんや渡辺恵美子さんの、いにしえのころの会のお話は、山頂でしかもお酒が入り、とても楽しくきかせて頂きました。真木、多部田、松谷のお三方もこれからの会の動きに、とても前向きの姿勢?を見せて下さった由、頑張って下さい。予定からいくと帰りは、物見山を経て宿谷の谷から鎌北湖そして東毛呂でしたが、全員の足どりからどうみても首をかしげることになり、結局、物見山の方向を左にして、まっすぐ高麗川駅へ。途中、皆さん足どり軽く気も軽く、小川があろうとなかろうと、でこぼこがあろうとなかろうとスムーズに歩きしこと小1時間、国道に入り、高麗川まで長い長いアスファルト。飯能では、長久さん、野田さんと別れ西武線にて一路池袋へ。
 忘年山行とは何ぞや。これほどまでに足元軽く、荷も軽くなるものか。来年の忘年山行必須。楽しきこと保証する。
  うす曇り
    師走の山の年忘れ
      何を思いて酒に酔いしか


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