トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ225号目次

編集後記
松谷 洋美

 やって初めて分かったが編集っていうのはまったく割に合わぬ仕事で、毎回ルームに血走った目で臨み、「原稿まーだ」と催促する。この時の顔つきがまた一段と難しく、甘い顔すりゃつけあがり、きつい顔すりゃ恨まれる。集まりゃ校正、割付、カットに追われ、ことここにいたって試験の真っ最中ともなれば、我が悲しみ察しる人、ありやなしやと。
 歴代の編集者も原稿集めに悩んだ由、いつの世にあっても正に「歴史は繰り返す」ですなあ。岩つばめを受け取り読んで楽しむことも良いが、そのためには先ず書いてもらわなきゃならんのであって、なすべきことをやらず恩恵に預かろうとしてもそれは無理。自分が消極的であることに気付かないでいる限り、また田中さんのような人も出てくるだろうし(ウチの会の田中さんじゃない)、狂乱物価は荒れ狂い、大企業は爆弾を鳴らされ、糸山さんは議員を辞めず、韓国の女房を迎えに行って懲役20年になる男もいれば、フグを食って死ぬ奴もいる。そんな世の中が続くだろう。
 自分のことはまったく棚に上げて好きなことを言っているが、こういうのを毒舌って言うのかなあ?いつか、憧れの春原さんに、「松谷君って毒舌ねえ」と言われて、純情可憐な僕の心はいたく傷ついたのでした。
 だって僕まだ知らない子なの。


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ225号目次