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丹沢セドノ沢
江村 皦

山行日 1976年5月29日
メンバー (L)桜井、稲田、江村、久山

 最近、沢登りなどしたこがない、と言うよりは沢はあまり登ったことのない私は稲田、桜井、久山氏に誘われ丹沢のセドノ沢に出かけた。
 昨日までの雨も止み快晴とは程遠い今にも雨が降り出しそうな天気だ。渋沢駅よりタクシーで大倉まで入り林道を歩き出して40分ぐらいだろうか、稲田さん、久山君が大声を出した。何てことはない林道の真中に蛇(アオダイショウ)がとぐろを巻き舌をペロペロとやっていた訳だ、私は蛇はそんなに怖くないので驚きもしなかった。途中2台の車に抜かれて水無本谷のF1に10時20分頃着く、F1の上から右にセドノ沢に入る。天気は相変わらず良くない。鎖の付いた岩を登りそこでセドノ沢右俣、左俣に分かれるはずだが右俣に気付かず左俣に進んだ。桜井、久山両氏はワラジのせいもあって水の中をジャブジャブ、稲田さんと私は山靴なので濡れるのを避け石の上を歩くようになった。F4の上の大石で昼食を摂り、最後のF6を登った。途中、何ヶ所か悪い所もあったがそれほどでもなく登り、F6を過ぎ右に入ると水もなくなりガレ沢に入り最後の詰めにかかるが、岩が崩壊していて意外と悪かったがすぐ尾根に出た。
 尾根での視界も悪く何も見えず、尾根道を塔ヶ岳へと歩き出した。昨日の雨のせいか水溜りが幾つかあったが、そんなに道は悪くなく途中にキヌガサ草の白い花が一輪咲いていたのが目に残った。
 月曜日のせいか塔ヶ岳に人影もあまりなくひっそりとしていた。一休みして3時半に大倉尾根を下り始めた。


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