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日白山
久山 学

メンバー (L)久山、播磨、別所、川田

 上野駅発、22時13分長岡行各駅停車は通称「谷川列車」と呼ばれ、多くの登山者を上越方面の山々へと運んでいる。今回の山行もこの電車に乗って土樽で下車し、日白山へと第一歩を踏み出すことになった。
 土樽駅には午前3時頃に着く。ガランとした駅前でカイデンを取り出してすぐ群大ヒュッテに向かって歩き出す。途中、鉄橋を渡る所から雪が始まって寝不足の朝のワンピッチは辛い。おまけに昨夜は少し飲み過ぎたらしく、全員ウィスキーのにおいが漂っている。群大ヒュッテの少し手前に物置小屋があったのでそこで1時間ほど仮眠を取る(とっても寒かった)。
 6時出発。群大ヒュッテの水道の裏の藪から取付き、10分ほど藪を登るとはっきりとした尾根が見えてきた。それを目指して更に30分登ると広い尾根に出る。踏み跡が上に向かって続いているのでこの尾根を登ることにする。少し行った所で朝食を摂り紅茶を飲む。ようやく調子が出てきた。尾根はだんだん痩せてきて、美しいナイフリッジを作っている。時々顔を見せる谷川連峰を見ることで心をなだめながらナイフリッジを登って行く。8時40分JPに着いた。この頃より悪かった天気が晴れ出して、春山の素晴らしい登山が始まった。
 頂上着9時50分、展望は素晴らしく谷川連峰から美ヶ原、苗場山などいくら居ても飽きないようである。道標もなくゴミ一つない山頂は気持ちが良いですねーェ。  予定では平標山まで行くはずでしたが、少々疲れているのと、平標山は夏でも行けるとのことで、今しか行けない東谷山に向かうことにする。出発は11時40分。東谷山は踏み跡一つない美しい山でした。下山はなるべく下の方まで続いていそうな尾根を探して降りることにしました。途中で私のために滑落停止やトラバースなどを教わり、練習しながら下山しました。
 道のない山、道標のない山は素晴らしく私の心に残りました。尚、遅れましたが私の第1回目の例会に同行してくださったメンバーは播磨、別所、川田と18年組3人でした。アイゼンはなし、ロングスパッツは必要でした。


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