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編集後記
下司 真知子

編集後記にならない編集後記
 きょうは雨。雨って嫌なものだけど静かな雨も時にはいいな。私の肩で、そして私の手のひらで水滴がいくつもいくつも可愛い小さな珠となる。柔らかく街に落ちる涙色した雨のとばり。ちょっぴり感じた東京の自然。
 もっと優しいもの、それが雪。ひらひらと舞い降りる純白の踊り子たち。何も思わず踊り子たちを見上げていたら、きっと私が空へ登って行くような気持ちになってしまうだろうな。通り過ぎる踊り子たちは、一つ一つが私の思い出。悲しいこと、優しいこと、結晶の一つ一つに込められて次々と私を通り過ぎていくんだろうな。もうすぐなんです。雪の来る季節。

 星が凍り
 風が凍り
 岩が凍る
 凍てついた世界には、しかし雪の明かり
 優しさにまとわれて、冬
 私は山に登っていこう
 星が輝き
 風が輝き
 岩が輝く
 烈日の世界には、しかし花影の繊細さ
 悲しさにまとわれて、夏
 私は山に登っていこう

 ....なんて書いちゃって、ちょっと気取ってしまったかな?でも一応乙女だもんね、私だって、ウン。
 本当は今日こそユーモアを交えず最後まで書き上げようと思っていたんだけれど、5行前から吹き出しちゃって遂にダウン、次回に持ち越し。御期待下さい。


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