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八ヶ岳山行報告 天狗~赤岳~阿弥陀岳
鈴木 一利

山行日 1976年12月3日~5日
メンバー (L)松谷、鈴木(一)、鈴木(隆)

 天候に恵まれ、順調に山行を終了しました。心配していた横岳の稜線も積雪はほとんどなく、風も10m/s以下という状態で難なく通過しました。今年は一般に雪が少なく八ヶ岳でも樹林帯で10cm程度、稜線ではほとんど付いていないという有様です。
 このように南八ヶ岳が初めての私としては好条件に恵まれていた訳で楽しい山行をしてきました。ただ一つ、多少オーバーペースでバテ気味だったことを除けば....。最後に一言。横岳を越えて地蔵尾根分岐を前にした所で休んだ時、私と鈴木隆さんは「まだ2時40分だし、天気もいいから今日のうちに赤岳まで行ってしまおうよ」と言っていると松谷さんが「今日は地蔵尾根を下ろう」と言われ、結局その日の行程は地蔵尾根を下って行者小屋までとなりました。その時は何となく解せなかったのですが、次の日、赤岳から中岳、阿弥陀岳を余裕をもって縦走できた時に納得できました。もしその日のうちに赤岳行きを強行していたらこんな楽しい二日目の山行は味わえなかっただろうし、最悪のことを考えると疲労や夕闇から精神的圧迫などで事故の起こる可能性も大となる訳で、やはり一日目に地蔵尾根を下ったことは正解だった訳です。いくら天気は良いとはいえ、やはり厳しい冬山なのだから....。


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