トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ231号目次

編集後記
下司 真知子

 サラサラ雪もいつしかベタ雪となり一つの季節がサヨナラをする。
 今はただ柔らかい陽ざしの中にいて、この間までの凍てつく寒さかが信じ切れず、必死に思い出そうと試みる。けれどポカポカ陽気にとっぷり浸かった頭はもう、ポォ~カ、ポォ~カ。薄情なるは人間だとつくづく思う。それに比し、一度も裏切ることなく移りゆく自然は何ともけなげでいとおしい。そしてその悠久にガックリ、頭を垂れる。
 梅の花が春を告げ、尽きることなく夢が膨らむ。あの山、この山、あの頂、あの峰、あの岩、あの沢....と。笑って汗し、歌って喘ぐ。バーナーが燃え、コッフェルが鳴る。また、今年も登ろうぜ!!


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ231号目次