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日光・女峰山
鍵山 京子

山行日 1977年3月20日~21日
メンバー (L)鈴木(一)、別所、中村、鍵山

 3月19日夜、播磨さんの見送りを受けてけごん27号に乗る、鬼の鈴木リーダーのもと大ベテランの別所さん、中村さん、そして雪山は初めて、10kg以上のザックも初めてと初めてづくしの私で計4名。日光駅のベンチで一夜を明かし、朝早く鈴木リーダーに起こされる。まだ眠っている街を抜け輪王寺裏で朝食。ここから山の道らしい道を登る、心は軽く足取りも軽く荷物だけは重い。1時間ほど歩くと伐採されて見晴らしの良い所に出る。野生の鹿の群れと出会い、赤ちゃん鹿もいてステキステキの連発。この辺まで林道が延びていて歩くのが嫌になる。殺生禁断石、稚子ヶ墓、水場とほんの少しずつ休み、七滝で大休憩。私は思いザックを滝に転がり落としたい程のバテバテ。遠くに見える雲竜渓谷の凍った滝と、この少し前辺りからある雪で、ようやく雪山にいる感じがする。この後、急な登りが続き、唐沢小屋まで周りを見る余裕ゼロ。鈴木リーダーは休ませてくれず、中村さんは「来たのを後悔している顔」と私に意地悪を言う。別所さんだけ休んでもいいと親切。唐沢小屋に着いたのが5時。煙の見えた時には本当にホッとした。小屋の近くにテントを張り、遅ればせながらの夕食。早寝早食の鈴木さんがいるのに夕食が余ってしまった。
 3月20日、昨日に引き続き晴れ、女峰山頂に40分くらいかかって登る。見晴らしの良いこと。那須連山、奥日光の山々、谷川、北アルプス、南アルプス、何処からでも見えると不評の富士、一面真っ白な湯の湖、川俣湖、中禅寺湖。あれだけ苦労して歩いたんだから、今日のお駄賃は最高。ポーズをとってカメラに収まり、この後先生3人、生徒1人の大変恵まれた教室でピッケルの使い方、雪の斜面の歩き方等々を教えてもらう。すぐに滑り落ちるのはどういう訳?帰りは皆んなはグリセード、私はシリセードで降りる。凍った坂の道を重いザックを背負って降りるのは大変勇気のいること。皆んな平等に転んでくれて良かった。昨日と同じ長い長い道を歩く、途中で別所さんがわざと道のない所へ入り込む、ついて行くのが大変。やっぱり帰りもバテてしまった。


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