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「三峰祭」報告
久山 学

実施日 1977年8月27日~28日

 三峰山岳会の年間行事の一つである夏祭りは会員同士が山の中で1泊する数少ないチャンスである。そのため、誰でもが簡単に入れるような場所を探し、沢山の会員に参加してもらわなければ意味がない。そこで今回は我が会としては馴染みの深い丹沢とし、場所は戸沢出合と決める。
 8月27日(土)、テント7張と食料を運び、準備をしながら全員集まるのを待つ。18時頃大体の人数が揃ったので焚き火を囲んで酒を飲み始める。初めはなんとなく皆乗らないようだったが、おでんがなくなる頃になるといよいよ三峰ペースになってくる。
 それにしても今年の参加者は新人が多いのに気がつく。前はもう少し古い人達が顔を出してくださったような気がしたが。
 さて、夜も更けポツリポツリとテントに入るようになると、これからが「三峰よりも酒を愛する会」の席と変わる。3人、4人と集まり残り物の酒をかき集め飲む、全員が寝たのが御前3時半であった。
 8月28日(日)、今日は朝帰る少数の人を見送ってから沢登りをやる。セドノ沢、新茅ノ沢、源次郎沢、戸沢、水無本谷の5班に分け、それぞれの出合へ向かう。源次郎班だけは直接帰りましたが、その他の班はまた戸沢出合のベースにまで帰ってきました。トップに帰ったのはセドノ沢班。戸沢班と新茅ノ沢班は政次郎尾根で一緒になり下山。本谷班も無事に帰り全員集結。パッキングを終えて戸沢出合を後にする。今年の夏祭りは参加者も多く、特に新人の女性が沢山参加されたのが印象的だった。それと、いつもだと2日目の山行に行かれる人数が半分くらいだったのに対して、今年はほとんどの人が沢登りに出かけられ、とっても嬉しく思いました。
 最後に、先発として準備に協力してくださった方々に深く感謝いたします。
 ビール20本、缶ビール10本、日本酒2升、夕食はおでんとサラダ、朝食はウドンでした。

三峰祭に参加して
江川 頼子

 先日、桜井さんから電話がかかってきました。今まで原稿を書いたことがなかったので「あら、どこかの山へ行くのかしら」と思ったのですが。
 今年の夏は何処へも行けなかったので8月27日、28日の三峰祭りを楽しみにしていました。26日の夜、20日以上も続いた夏の長雨のため中止になるかしらと心配しましたが27日、雨は止み曇り空になりました。張り切って家を出て戸沢出合へと急ぎました。6時頃、戸沢出合に着くと土曜日の夜だけあって何十ものテントが張ってありました。三峰山岳会のテントの傍へ来るとおでんのいい匂いがしていました。テントの傍で一休みしていると次のバスで来た人達が集まってきて20人くらいになったので食事を始めました。ビールを飲んだりサラダやおでんを食べながら話をしたりしていました。周りのグループが歌を歌いだしたのでこちらも歌いだしました。稲田さんが着くと皆んなで赤ちゃん誕生を祝い「コンニチワ赤チャン」を合唱しました。その後一人、二人と増えて最後には30人くらいになったでしょうか、最後に来た人は食べ物も飲み物もなくなってしまいました。楽しく食べたり歌ったりしているうちに12時近くになり、早寝の私にとっては夢の中をさまよっている時間なので早々と先に眠りにつきました。
 翌朝、桜井さんの声で起こされましたが何時頃だったのか、まだ眠りたい気持ちでした。朝食が終わり童心に帰ってスイカ割りを楽しみました。さて、沢登りのコースですが水無本谷や新茅ノ沢、その他へ行く人がいましたが私は久山さん、鍵山さん、奥住さん、関さんと一緒に戸沢左股に入ることに決めました。
 ワラジを履いて水の中を歩くと気持ちよく休憩の声がかかった時には全然疲れた感じもなく時間が経ったのも気がつかないほどでした。この休憩の時に心配していた雨がポツポツと降ってきました。幾つ目の滝か覚えていませんがザイルを使ったシャワークライミングをしました。服がびしょびしょで登った後寒くて震えてしまいました。大滝は右を巻いてヤブの中を下降し、それからどの辺りだったか滝が二段になって素敵な所もありました。軽く食事を摂ったとは沢は伏流となりガレ場が続き四つん這いになっても落石がひどく、早くヤブか土のある所へ出たいと思いました。それから政次郎尾根に出て休憩をしていると新茅ノ沢班の人達と会い、一緒に戸沢出合に向かいました。
 沢登りはワラジで歩くのがとても楽しく、歩いていても疲れを感じなかったので来年の夏も沢に入りたいなあーと考えています。
 また、テントを張って飲み、食べ、歌い、とても楽しかったので今度は泊りがけの山行にも参加したいと思っています。


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