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黒岳(御坂山塊)
麻生 光子

山行日 1979年1月21日
メンバー (L)鈴木(一)、林田、島田、鍵山、播磨、麻生、中山、大嶋、百田、杉野、生田、白石、井上

 新人を含めた13人のパーティは晴天にも恵まれ河口湖と富士山を眺めながらあるき続けた一日だった。富士急河口湖駅に着いたのが午前3時20分頃。バスの始発は6時40分。その間いったいどうするのでしょう。無知な私は何の準備もなく着たきりすずめ。この冷え冷えとする駅の構内で夜明かしするなんて考えても見なかった。新人の人達もきっとそう思ったでしょうね。でも、これからも山を登り続けようと思っている私には良い機会でもあったのです。とにかくバスが出ないことには仕方ないのです、待合室の長椅子を寄せ合い先輩達の持ってきた雨具類、寝袋ETC、13人で分け合い寒さをしのいで寝ることにしましたが、どうにもこうにもならない。1時間ぐらいもぞもぞした後は、構内と外を出たり入ったり、トイレに通ったり、電気毛布が恋しくてならない。そうこうしているうちに一人起き、二人起き、夜も白々明け出し富士山がくっきり見えてきた。5時半頃ココアを沸かして回し飲み「美味しいー」と満足気。播磨さん頑張ってますね!!、まだ横になってます。
 6時頃出発の準備をして一路黒岳目指して出発。御坂峠を歩いている時は朝日も昇りポカポカ暖かくなりだした。この頃にはもうさっきのステーションビバークのことも忘れ、山の楽しみを満喫していた。「黒岳」到着9時20分。「あー着いた」と一息、各々食料を出して朝食兼おやつ兼昼食。富士山の眺めはいいし、雪は適当にあるしで皆んなそれぞれのんびりムード。今日は歓迎山行だし新しい人と話をしたいと思いながら、何を話していいのかわからず「ポッキー食べる?」なんてなことしている。全員で記念写真を撮った後に出発。1000m台のなだらかな道ではあったが、道が凍っていて滑ったり転んだりで大変な騒ぎのうちにも全員無事下山。
 富士山をこれほど身近に見たのは初めて。山裾のなだらかな優しさに感激しました。今度は富士山頂を目指して....、などと考えております(少し乗りすぎでしょうね)。
 新人の皆さん(と言っても私も新人みたいなものですが)とはあまり話す機会が持てなくて残念でした。今度、もう一度一緒に山行したいと思っています。ご苦労さまでした。


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