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裏妙義
相沢 真知子

山行日 1980年11月16日
メンバー (L)播磨、川田、岡田、広瀬、村山、国行、遊佐、相沢、他1名

 妙義は好きな山です。ちょうど1年前、三峰で登った初めての山です。苦しかったけれど印象に残る、1年経ったらまた行こうと決めていた山です。
 2ヶ月も過ぎた今では、ただ妙義へ行ったということが強いイメージで残っているのみです。何処をとっても絵になる紅葉の素晴らしさ、奇岩の群れ、初めてご一緒した岡田さんの頼もしさ、里を見下ろす岩の上にずらりとお猿のように並んでの休憩、そうして降り立った車道から振り仰いだ裏妙義の不気味な黒いシルエット、これだけで充分ではないですか。
 途中、チムニー状の難場もさり気なくこなし、さすが1年間の成長を実感....と書くはずだったのですが、ククク、ダメでした。例によって気だけはしっかりしているものの足はガクガク、手はジットリ。途中でどうにもならず落っこちそうになりながら、「どうしましょう」と他人事のように質問などする。岡田さんが再び登ってきて文字通り手取り足取り優しく指導して下さる。「スミマセーン」「大丈夫よ。そう、足で突っ張るの。落ち着いて、今度はこっちね。」あまりの優しさに涙が出そう。
 「”ハッとしてグッド”だね、ワッハッハ」播磨氏の声が降ってくる。イイエ、”プレイバック・パートⅡ”ですよ(去年は奥の院で引っかかり、リーダーには立ち直れないほど酷い言葉をいただいたっけ「もう少し解るように教えろ」などと文句を返しつつやっとこさ降りたものです)。他の人には全く何でもない道なのだろうか信じられません。私の次にヒラリと降りてきた村山さんには、「リーダーの座は譲らない」と念を押しておきました。
 1年前と違ったこと。須貝氏は山形に、百田氏は福岡に去り、代わって村山さん、国行氏が加わった。それと頼もしい諸先輩方の参加。同じメンバーは、今や中堅の広瀬氏のみ。そうして1年の間に思いがけず山にのめり込んでいた自分と。
 いつか表妙義の全縦走をしてみようと思います?。また何かありそうな気が。ご協力を。


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