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丹沢・木地小屋沢
野口 孝司

山行日 1981年9月23日
メンバー 野口

 表丹沢には色々な沢が多いが、この木地小屋沢(別名小草平ノ沢)は勘七ノ沢のミニチュア版である。
 昭和16年の夏の休日に何処にも行くあてのない私が11時頃新宿を発ってこの沢に入ったことがあるので、今度O.B山行で後沢乗越から中山峠への機会があったので途中で一行と別れて、この沢を遡行してみました。
 出合から尾根までのタイムは約1時間半くらいで、詰めはガレ場もヤブこぎもなく楽に縦走路に出られるのが嬉しいです。
 二俣から勘七ノ沢に入り堰堤を越えて少し行くと沢は左に曲がる所に右手よりこの木地小屋沢が合流している(勘七ノ沢はこの先すぐにF1が落下している)。出合はあまり見栄えが良くないが、すぐ6mくらいのF1がある。逆層であるが落口の左岸(右側)をよく見るとホールドがあるので慎重に登ると、すぐF2 4mが現れる。ここは水流の中にホールドがあるので若干右脚が濡れるかも知れない。F3は三段の滝で3m、4m、6mとあり、いずれも直登できるが、6mの滝は巻道もある。その後はF10まで数えたがいずれも6m以下の小滝の連続で危険な所はなく、途中両岸が狭まって廊下状の所もあり面白く遡行できる沢です。源頭から15分くらいで杉の植林の中を進めば縦走路に出られ時間的に余裕のない人でも一応は沢の気分を味わえると思います。縦走路からはすぐに堀山で1時間と少しで大倉へ到着します。またこの沢は人が余り入っていないと見えて荒れていないので一度は行ってみてはいかがですか。


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