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三ツ峠(岩ゲレンデ)
中村 順

山行日 1982年2月7日
メンバー (L)植村、安田、広瀬、中村、村山、坂田、桑名、勝部、岡部

 2月7日、快晴の中三ツ峠へと登る。雪は結構付いているが道はしっかりしている。峠からの富士の眺めはさすがに素晴らしい。このまま峠の小屋の前で寝転がっているととても気持ち良いのだが今日は岩訓練、正直なところ岩訓練に正式に参加するのは初めてなのです。まあ沢登りには何回か行っているので基本的なことは解っていても、こんなとこ登るんかなと思いつつ天狗岩へ向かう。
 今日は全くの初心者の坂田さんもいるし、女性3人もいるのだからと軽く考えていく。
 ゼルバンを付けそこらを軽く上下した後、いよいよ20mくらいの岩を登る。垂直というほどでもなく上までずっと割れ目が見えて何とかホールドがありそう。ところが登り始めでつまづく、足場がなくヘラヘラしているうちに腕も痺れてきてダウン。再挑戦、今度は強引にとっつきを越えザイルで確保してもらっていることを良いことに、唯々力任せにやっとことさで登り切る。こりゃとても僕には向かんなと感じつつ確保にまわる。登る時にはもて余すこの体重も確保は楽である。下でモタモタしてた村山さんを引き上げると「私はもっと別の方へ(難しい方へ)行きたかったのに強引に引っ張られた」と強いことをおっしゃる。岡部さんは時々両手、両足を離されて休憩なされるが、そんなこと構わず引き上げて差し上げた。これで随分自身になったと思う。他の人々は平らな岩壁の方をアブミを使って登っている。あたしなんぞは足元にも及ばない。ところが最後に坂田さんまでアブミで登ってしまった。落っこちたらどうしようと思うし、僕の体重では満足に確保してくだいなんて言えないしね。途中遅れて桑名君が来て結婚式にあげる写真を撮りにきたと言っていたが、どうやら僕もこの方が無難なようだ。


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