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正月合宿 B隊 日光白根山
桑名 信幸
山行日 1982年1月1日~3日
メンバー (CL)田原、(SL)高木、伊藤、鈴木(嶽)、播磨、山本、村山、中村、増田、江村(皦)、江村(真)、桑名

 奥白根山は一昨年の春、シラネアオイを見に東武の山岳夜行で行ったことがあり、2度目の経験でした。しかし、前回は強風と寒さで前白根山までしか行くことができず今回が私にとって初登頂となりました。
 奥白根山はマイルドセブンのコマーシャルに出てくるような青と白の色彩感をもった山です。五色沼も厳しい冬の寒さによってガチガチに凍っており、人っ子一人いない沼上を皆んなで歩いたことは貴重な人生の1ページとなりました。
 B隊は大晦日の夜、荻窪駅南口に集合、田原さんの車に8人、江村さんの車に4人分乗し0時過ぎに出発。久喜インターから東北縦貫道路に入り宇都宮インター下車、宇都宮から日光ー宇都宮道路、いろは坂を経て湯元へ夜半に到着、車中にて仮眠、早朝ベースキャンプに向かい出発、積雪は非常に少なく湯元のスキー場沿いに白根沢コースを天狗平へと向かう。急登で荷物の多い人は大変なのですが、私は2日分の朝食とガソリン2リットルしか共同装備がなく比較的楽でした。次回からは重荷を背負うこともあるかと思われ、体力をつけておかねばならないと思います。お昼前にベースキャンプに着きカマ天とエスパースを張り、夜は石狩鍋を囲み農協ライスを食べました。無論お酒も”少々”皆んなでたしなみました。
 A隊との交信はB隊の田原リーダーとA隊の川田リーダーの間で行われ、A隊の現在位置は宿堂坊山の手前で明日は宿堂坊山に登り西ノ湖へ下る予定だとのこと、合流は不可能となりました。
2日目、4時起床、高木さんと私で担当の雑煮を作る、私が不慣れでなかなかうまくいかなかったのですが、諸先輩が鉄ナベをちょこちょこと囲んであっという間に美味しい雑煮を作ってくれました。朝食後7時出発、奥白根山に向かってアタック開始、アイゼンを付け避難小屋を経て山頂8時10分に到着。頂上は風も無風に近く360度の展望で富士山から男体山、大真名子山、谷川岳、他そこら中の山が見えました。下りは弥陀ヶ池、五色沼、避難小屋を経てベースキャンプに到着。池も沼も寒さでガチガチに凍っており、その上を皆んな童心に帰ってピッケルで氷を割ったりして結構楽しんでいたみたいでした。11時半の交信でA隊は柳沢を経て林道に出たとのこと、先ずは一安心。けれど夕食までの時間を潰すのが大変でした。
 エスパースでは5人がトランプなのですが、我々は酒もなく、次回からは停滞時の時間の過ごし方をプログラムしてこなければならないと思います。夕食では食べたことがないような肉の塊が入ったビーフシチューを食べることができました。明日は下山だけなのですが酒もなく歌集もなく早々に寝てしまいました。
 3日目、4時起床、朝食にうどんを食べました。山本さんの味付けは砂糖をまぶす隠し味にあるらしく、うどんが太いのやら平たいのやらがあり、関西風だとか関東風だとか言いながら美味しくいただくことができました。テント撤収後、前白根山へ戻り五色山を通り中曽根コースを下り、無事湯元へ着くことができました。
 今回の山行を振り返ってみると、入山の段階で基礎体力をつけていなければならないのをサボってジョギング等をしなかったわけですが、天候と体調の良さと荷物の軽さに救われ何とか鍛錬不足をごまかすことができました。皆さんありがとうございました。これからは長く山行が続くように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。


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