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丹沢大倉尾根ボッカ訓練
その1 総括
伊藤 光男
山行日 1982年7月11日
メンバー (L)伊藤、岩崎、寺島、中村、植村、勝部、広瀬、川又、山本、田原、原口、村上、沼山、渡辺(す)、井上(規)、以上ボッカ組

 古来、荷物を背負って運搬しこれを生業とする人夫を「ボッカ」という、転じて登山では荷を背負うことを指す。登山の間ではボッカ訓練という方が馴染み深い、合宿前など行われる重荷を背負う訓練で30kg前後の荷を担ぎ低山を登山する。この訓練は精神的な強さ、体力、歩行、増強のトレーニングとし登山中にバテないように行われる。
 今回、三峰でも初めて訓練として取り入れました。7月10日、丹沢滝沢CPに23時頃までに各人集合し、いつものパターンで酒を浴びる人、騒ぐ人、すぐ寝る人など様々でしたが焚き火を囲み午前2時頃までガヤガヤ・ヒソヒソやりました。
 翌朝、よっちゃん得意のアサリ汁で朝食を取り、人員を二班に分け第一班はボッカ、第二班は鈴木(竹)さんをリーダーに烏尾根に出発した。尚、ボッカ班は男子は30kg前後、女子は25kg前後になるように石、水などをパッキングする。全員出発前に検量し8時にCPを後に大倉尾根に向かう。ボッカ訓練と並行してトランシーバーの連絡方法などの訓練として30分おきに第一、第二パーティーと全員交信する。さすがにしんどく、フウフウと息の荒いこと。
 しかし、全員無事に塔ヶ岳まで担ぎ上げました。尚、塔ヶ岳で検量した結果、川又、植村35kg、勝部25kg、川田23kg、山本、伊藤22kg、その他の人は残念ながら20kg以下でした。もう少し頑張りましょう!山頂にて荷を下ろすと同時に天候が思わしくなくなり大雨となる。第一、第二パーティーと合流し政次郎尾根を戸渡CPへと向かう。滝沢CPに18時、全員無事に到着し解散した。
 尚、今後もボッカを年1回くらいは続けていきたいと思う。また、歩行と体力について、年令、性別、体格、体力、熟練度などによって多少は異なるが一応の目安として、歩行速度は1分間に50m、重量は30kg以下、できれば体重の35%程度の重量で一般の登山ができるようになるのが理想的である。これに近づくように、また、追い越すようになることで楽しい登山ができると思います。皆様ご苦労様でした。

〈コースタイム〉
滝沢CP(8:00) → 堀山ノ家(11:00) → 1123m地点(11:45) → 花立(12:30) → 塔ヶ岳(13:20) → 木ノ又小屋(14:00) → 新大日ノ頭(14:40) → 政次郎分岐(15:10) → 戸沢CP(16:30) → 滝沢CP(18:00)
休憩時間は平均して10分くらいでした


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