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釜無山 その1
麻生 光子

山行日 1982年6月27日
メンバー (L)中村、植村、伊藤、鈴木(竹)、山田、林、増田、桑名、麻生、岩崎

 のんびり山行と銘打って出かけたものの、イヤー歩きました、歩きました、延々10時間。ロートル組とリーダーは言ってましたがなかなかの健脚揃いでした。鈴木(竹)さんはじめ新人の岩崎さん、中村さんの友達と称する山田さん、その他大勢グチもこぼさず頑張りました。リーダーも気の利いたものでこの日はスイカまで背負ってきてくれました、ほんとに頼もしい限りでした。ちなみにこの日のリーダーは中村氏でした。
 6月27日、朝青柳駅に降りたもののタクシーが捕まらず富士見駅までUターン。寒さに耐えながらタクシーを待つ。大沢入口までタクシーで登ると八ヶ岳の裾野が広がり満足感を味わう。私は富士の裾野もすばらしいがそれよりも八ヶ岳の裾野の方が好きだ、理由はないけど。大沢入口から小1時間、ハイキングコースを辿りながらすずらん小屋に着く。ここから35分で入笠山。すずらんの花を探しながら歩いていたが、もう終わりの時期だった。入笠山は小規模ながら放牧があり昼寝をしたい所だが、どうも牛とは相容れない性格を持ち合わせているので諦め顔で通り過ぎる。入笠山から林道に下り釜無山に向かう途中、一寸ばかり歩きやすい道を選びすぎたためかチト違う林道を進んでいることに気づき地図と磁石が活躍。入笠山から2時間で林道終点。11時になっていたので昼食。鈴木さんの食糧担当は品物が豊富でお腹一杯食べる。天気は薄曇りで肌寒い。それでもワイワイ、ガヤガヤ一番リラックスして楽しい時だ。勿論お酒もほどほどに?準備されているのです。12時20分、プロムナードコースに進路を取り釜無山に向かう。名前だけあって山の起伏がなだらかで綺麗に山刈りされているが何となく生活の臭がする。三角点には1時間ほどで着いたが背丈くらいの笹ヤブの中にあり、ほんとに頂上かしらと思ってしまう。ここで中村さんの持ってきたスイカに舌鼓を打つ。これから先が思いもよらず笹ヤブで道もはっきりせず下山するのに4時間もかかる。久し振りのヤブコギだなあと楽しみ半分、溜息半分で急な斜面を腐れ木につかまり、腐れ土に足を取られながら、それでもスピードは落とすまいと思いながら下る。何だか田舎の裏山みたいな所で農家のおじさんとおばさんが山菜を採っていて、ここは熊が出ているんだよと教えてくれた。熊なんて一度もお目にかかったことのない私は「あら、そうなの」で済んでしまう。林道に下りてから花場村という村に着いたのが17時。その後、誰かの発案で風呂に入ってから帰ろうという。ここは温泉場ではないので、また30分歩いてやっとお湯に浸かれたという味わいのある山行でした。


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