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鹿岳
溝手 康史

山行日 1983年4月3日
メンバー (L)伊藤、吉岡、岡部、古矢、高橋(正)、溝手

 3月に入会した僕にとって今回が初めての参加だった。鹿岳は西上州の山である。4月2日上野発の夜行に乗り、高崎駅でステーションビバーク。メンバーは(L)伊藤、高橋(正)、吉岡、岡部、古矢、溝手の6名。初参加の僕が原稿を書かせられることになった。
 4月3日、上信電鉄で下仁田まで行き、駅で朝食をとる。下仁田駅から小沢橋を経て下高原までタクシー2台に分乗して行く。
 天気は快晴。登る前は雪があるかも知れないと話し合っていたが、雪は全くない。8時5分に登り始め、途中一本とり9時30分一ノ岳と二ノ岳の鞍部に着く。あっという間に着いた感じだ。鹿岳は一ノ岳(980メートル)と二ノ岳(1015メートル)からなっており、遠くから見ると二つの細長い巨大な岩が突き出しているように見える。南側から見て右手に見えるのが一ノ岳である。なお、鹿岳の眺めはタクシーに乗っている時に見た眺めが最もよいようである。
 ザックを鞍部に置いて、先ず二ノ岳に登る。急な岩場をよじ登り、9時50分二ノ岳頂上に着く。山頂からは360度ぐるりと見渡せ、荒船山、妙義山、両神山などが見え、白く雪で染まった浅間山がひときわ高く浮び上がって見える。
 10時10分から一ノ岳へ向かい、10時45一ノ岳に到着。ここからの眺めも素晴らしい。11時に一ノ岳から四ッ又山に向かう。一ノ岳頂上から直接に行かれないため、一旦鞍部に下り、そこから一ノ岳を捲いて四ッ又山へ向かうことになる。
 四ッ又山はその名の通り、四つの峰からなっており、4番目の峰が四ッ又山の頂上となっている。先頭を進む吉岡君は若いだけあって、どんどん先へ進むが、岡部さん、そうして最後尾を行く伊藤さんの二人はかなり遅くなってしまう。岡部さんは少しバテ気味のようだが、それでも完全にバテてしまわず、一定のペースで頑張ったのは立派なものです。13時、四ッ又山頂上到着。暑さのためか、かなり時間がかかってしまった。頂上はヤブがあり眺めは余りよくない。ここで遅い昼食、みんな腹をすかしており、しかも、女性についでもらったトン汁の味は最高に美味です。やはり、こういう山は一人で登るよりも、多人数で登るのに向いているようだ。
 ここで高橋君は少しアルコールを飲んだだけだが、完全に真赤になってしまい相当に酔っ払ってしまった。下山した後でも彼はまだ赤い顔をしており、どうやって下山したか覚えていないとのこと。ちなみに、酒飲みの伊藤氏は夜行電車に乗る前から飲み始め、山行の間ずっと飲み続けていたため、後で胸やけがすると言っていた。
 14時25分、四ッ又山を出発し約1時間で小沢橋着。多少ヤブがあった程度、小沢橋からバスで下仁田着。
 僕にとって初参加でしたが、とても楽しい山行でした。鹿岳は低いけれどとても面白い山という感想をもちました。


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