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春山合宿
その6 合宿に参加して
川上 佳子

 三峰山岳会に入会して初めての登山が5月合宿ということになりました。「今年は雪が多く山では雪崩の危険あり」という情報がニュースで伝えられていたので、行く前までとても不安な気持ちでした。
 5月2日、リュックが重いなあと思いつつ上野駅に着くと皆んなのリュックの重さは私の2倍もありそうで先ず驚きました。あんな重い荷物を背負って山登りなどできるのだろうかと思っていた矢先、「まだまだ入る」と言われ、私のリュックには一升瓶1本と夏みかん8個が詰め込まれました。急にどしっと重くなったリュックを背に、ついて行けるのかとても心配でした。
 土合の駅に着くと、地上の出口まで永遠と階段が続いています。履き慣れない登山靴と重い荷物、登っても登ってもある階段、皆んながひたすら上がっていく後から、どうやらついて行きました。あの駅の495段の上りだけで私はもう登山をした気分でした。あいにく雨が降っていたので駅で仮眠することになりました。寝袋で寝るのは初めてだったので何か落ち着かず、なかなか眠れませんでした。
 雪の中を長時間歩くということも初めての経験でした。雪をかぶった山々は美しい情景でした。東京では毎日満員電車の中で人ごみに耐える練習をしているのに、山では思う存分自然に触れながら一歩一歩、進んで行けるなんて別世界に来たようでした。
 雪上訓練では歩き方、ピッケルの使い方などを学びました。頭ではなるほどと思っていても、いざ実践となると滑ってしまいなかなかうまく歩けませんでした。また、下る時がとても怖かったでした。経験者の方たちの歩き方を見ているとロボットのように正確に一歩一歩雪の中に足場を作って登って行くのでびっくりしました。もっと体力をつけねばと思いました。帰りに立ち寄った水上温泉は露天風呂もあり、山々を見ながら入浴でき、楽しい締めくくりとなりました。
 色々とご指導ありがとうございました。


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