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三ッ峠岩登り訓練
佐藤 朋子
山行日 1984年4月14日~15日
メンバー (L)佐藤(朋)、佐藤(明)、植村、赤松、安田、川又、宮川、吉岡、福沢、高橋(光)、麻生、古矢、高橋(千)、山沢、平野、大山、伊藤、田原、鈴木(竹)、勝部、広瀬、山本、熊田、加藤、千代田、小泉、関谷、庄野、中沢、平尾、仁添、小林(博)、冨岡

 4月14日・15日の両日、三ッ峠で新人を対象にした岩登り訓練が開催された。14日は16名、15日は18名、総勢34名の参加者を得た。
 今回は新人対象ということもあり、簡単なザイルワーク、懸垂下降そして、縦走で岩稜帯が出てきても安全に通過できるように、岩に慣れてもらうことを目的とした。
 両日とも新人2・3人に指導者が1人付き、中央カンテ下と天狗岩でトップロープにしてどんどん登ってもらった。2日間でだいぶ慣れたようで、「岩登りなんて怖くてやりません」と言っていた人も、「面白いですね」と言うまでになった人も何人かいた。こういった人には続けて欲しいと思う。しかし、岩登りは危険が大きいことを忘れないで欲しい。小さなミス、ちょっとした気の弛みが大怪我につながることを肝に命じて欲しい。


高橋 千恵子

 先週鹿沼の岩山へ行ってまだ岩の感触がさめやらないまま三ッ峠に入った。初めて岩登りの練習をやったとき、岩登りとは怖いものだもうやりたくないと思ったのに、日がたつにつれて岩を登る時の緊張感、あの感じをもう一度経験したいと思うようになった。不思議なものだ。
 三ッ峠の屏風岩との対面は半分をガスで包み隠し、登って来てごらんというより、こらお前何しにここへ来た・・・・と言っているような近づきがたい思いだった。中央カンテの下の岩場をまごつきながら登るが、1回2回と登ると岩に対する気持ちがやわらいでくる。じっと岩を見ていると登れそうになってくる。いつまでも慣れないのがザイルワーク。パートナーの確保や自己確保、思い出してやるが初心者の私にはどんなやり方で確保すればいいのか戸惑ってばかり。パートナーの確保の時のセルフビレイとただ岩に立っている時のセルフビレイの仕方が頭の中で一緒になってしまいごちゃごちゃ。注意されながらやったセルフビレイはやってもらうから忘れるのも早い。一番大切と思ったザイルワークと確保技術。ああ、確保してもらって登るのは楽しいけれど、なんと頼りのない私の確保技術。パートナーが落ちなくて良かった。落ちたら今頃天国だな-パートナーは。
 憧れの肩がらみ下降は痛い目にあった。感じがつかめずのろのろ下降しているうちに、私の足にはザイルの跡が残ってしまった。一番楽しかったのは中央カンテのアプザイレン、景色バツグン、気持ちは爽快、よかったなー。この楽しい経験をさせてくれた佐藤(朋)さんに感謝の気持ちがいっぱいです。


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