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新年山行
溝手 康史
山行日 1984年1月22日
参加者 播磨、伊藤、浅野、川田、広瀬、中村、吉岡、千代田、比留間、大塚、鈴木(竹)、堀田、藤居、平野、溝手、加藤、高橋(千)、有馬、川又、勝部

 新年山行は総勢23名で丹沢の大山へ登った。蓑毛~ヤビツ峠~大山~下社というコースで本来『子供連れでランラン』というハイキングとなるはずだったが、とんでもない冬山になってしまった。数日来の大雪のために積雪は深い所で50センチ以上もあった。中には建気にも運動靴で頑張った人もいたが「これでは雪山訓練だ」とブツブツ言う人もいた。しかし、日帰りのコースで雪を踏む感触には味わい深いものがあった。枝や葉の広がった雑木は雪で覆われているためにかえってすっきりとした新鮮さが感じられた。
 予定より大分遅れて頂上に着き宴会となった。各自の自己紹介の時、伊藤氏の鋭いというか露骨というか、要するにエッチな質問に返答に困った女性もいた。
 下山は皆でわいわい騒ぎながら楽しく駆け降りた。雪まみれになりながら転んでは喜んでいる女の人や、いい年をして得体の知れない奇声を発して喜んでいるオジサンもいたりして、まさに異様な集団としか言いようがない。全く、山に登る人は変わった人が多くて困ったものである。麓に着くと伊藤氏は早速「酒でも飲むべ」である。この言葉、その日伊藤氏から何度聞いたことだろう。帰りの電車の中で伊藤氏はベロンベロンに酔ってトイレに行きたくて電車から降りようとしてドアに首を挟まれてしまった。なお、本人の名誉のために付け加えておくと、伊藤氏はそのようなことは全然「記憶にない」そうである。


有馬 喜美子

 1984年の初めての山行は、丹沢大山の新年山行で幕開けしました。東京に記録的な雪が降った数日後のまだ解けやらない寒い日でした。時間を気にしながら集合場所に急ぎました。
 遅れた私を待っていたのは、ルームで会う懐かしい顔々、みんな山のベテランのような顔をしています。なんとなく楽しい山行になるなと心うきうきしてきます。バスに乗り込みワイワイガヤガヤ20名の団体さんは騒がしいこと。終点で降りたら雨がショボショボ、身支度を整えていざ出発。2回目の山行の私は最後の方からゆっくりついて行きます。
 最初の目標地点のヤビツ峠の辺りは雪、一面の雪。平地の雨が山では雪に変わりました。連日悪天候で雪は膝まであります。雪の大好きな私にとっては、とてもラッキーな山行になりました。山の雪景色にしばし足を止めました。雪も山もいいものですね。長いような短いような時間が過ぎ、やっと頂上に着きました。さあ酒が飲めるぞ。鍋が食べられるぞ。一升瓶や酒パックがみんなの周りに置かれ、果物やお菓子やパンやおにぎりその他思い思いに食べ始めます。グツグツと鍋の音もしてきます。山で仲間と食べる鍋は格別です。とてもおいしかった。きっとお酒も同じなのでしょう。雪見酒とシャレています。お酒あり、雪あり、仲間ありの新年山行は、大山からの帰りのケーブルに乗り損ねるというトラブルもありましたが無事終りました。重い荷物を持ってくださった方、ラッセルしてくださった方、参加者のみなさんお疲れ様でした。また一つ楽しい山の思い出ができました。三峰に感謝。


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