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天狗山~男山
岩崎 和人

山行日 1983年11月13日
メンバー (L)播磨、高橋(千)、市川、岩崎

 9月の甲斐駒集中以来の山行となり、久々に楽しかった。新宿を23時55分で出発するが、社内は酔っ払いと他のパーティのおかげでかなりうるさい。
 小淵沢で乗り換えたが、なんと我々が乗った車両は暖房が効かないという悲惨さであった。信濃川上駅で降りるとバスが待っていたのですぐに乗車する。
 バスを降りると、いよいよ登りである。駅でパラついていた雪が本降りになってしまった。雪の中をうつむきながら歩く。しかし、馬越峠へ着くころは雪は止んでいたが、岩稜帯歩きが中心になる山行なのでかなり心配した。峠で朝食を済ませて登りに入る。いきなり急登になり、しばらく歩いていなかったので焦ってしまった。
 一度稜線に出てしまえば落葉を踏みしめながら初冬の山を楽しむことになる。展望は絶大なもので、八ヶ岳こそ見えなかったが奥秩父の山々は一望できた。播磨さんの山の話を聞きながら快調なペースで歩き、やがて天狗山へ到着。頂上には他の登山者も結構いた。男山は目前に迫っていた。小休止の後、男山へと向かう。岩稜帯のスリリングな下降を楽しみながら後を振り返ると、天狗山の雄大な姿が目の中に飛び込んでくる。「ええっあんな所を降りたのかぁ!」というような山容である。
 男山までの稜線もスリリングな岩稜帯であり、スッパリと切れ落ちている所もある。稜線を歩き続けて信濃川上への道との分岐を通り過ぎると少々の登りで男山のピークに到着。風は冷たいがここで昼食となった。
 風景を楽しみながら食事を済ませると、先程の分岐まで戻り信濃川上の駅へと向かった。林道へ着くとホッとした。カラマツの落葉が道いっぱいに敷き詰められ、さながらジュータンのようである。そのジュータンの道を踏みしめながら今回の素晴らしい山行は終ったのである。

〈コースタイム〉
信濃川上(6:45) → 大深山中央(7:00)(バス15分、220円) → 馬越峠(8:30) → 天狗山頂上(9:45) → 男山頂上(12:00) → 信濃川上(14:15)


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