山行日 | 1984年9月2日 |
メンバー | (L)中村、播磨、江村(し)、渡部(恵)、遊佐、麻生、関谷、高橋(千)、岩崎、三原 |
9月2日、大月駅のタクシーは8時近くまで動かないので注意。金山鉱泉にシュラフ等を預かってもらい出発。道は途中から沢に入り、これを詰めて行く。最後に急登で金山峠に着く。峠から一旦下り、百間干場に出て少し沢を上流に歩いて、右へ急登の道がある。
後は頂上まで道ははっきりしている。しかし9月のこの時期かなりヤブっぽくなっており、秋の風も上空を吹き抜けるだけで、登山道は蒸し暑いこと限りない。登りに4時間かかったのはこのせい。しかし頂上近くは色々な花が咲いて、富士山の眺めと共に救われる。下りは2時間強である。金山鉱泉は家庭風呂のような小さい風呂で、かつ沸かし湯でがっかりする。
その山頂を、雁がお腹を摺って飛んだような、そんな姿から付いた名前だという。「なるほど」と思いながら峠より頂を見上げる。
9月2日、晴れ、大月駅よりタクシーで金山鉱泉へ向う。夕べ、初めて寝袋なるもので眠った。もともと体力とか気力などといったものを、持ち合わせていない私は、既に好奇心だけで登り始めていた。
朝食は駅で済ませていったが、しばらく登った所で、今朝最後まで寝ていた播磨さんが、食事はどこでとろうかと持ちかけてきた。リーダーが山頂にしようかと言うと「朝食は?」と聞く彼に、全員が爆笑。
沢を抜けると笹が前が見えぬほど生い茂り、ヤブと急な登りが続く。慣れた足取りで登っていく皆の後を、ひいこらとついて行く。そのまた後ろから、あれこれと下さるアドバイスに励まされ、やっと頂上に辿り着いた。皆が一緒に喜んでくれたのでとても嬉しかった。五百円札の富士山が優雅にその裾を広げていた。雪をかぶっていないのが少し残念だった。
待望のスイカ、まさか丸ごととは思わずびっくりした。背負い上げた人は(中村さんです)、さぞかし重かっただろうと思いつつ、すぐに平らげてしまった。
後は温泉目指して一気に駆け下りる。さっきまで死にそうな顔で登ってきた道を元気に下って行く私を、膝が笑っている。今度登るまでにはもっと体力をつけておきたい。今日は色々ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。